相羽秋夫のお笑い食べまくり

上方落語「今が見始め」

2017年3月11日

元テニスプレーヤーの店

ちりとり鍋をメインにした4千円のコース(写真は2人分)

 真冬に、店の座敷に水仙(すいせん)が一本活(い)けてある。これを見た客が「これは珍しい」と感心する。亭主が、花に造詣が深い客と思い「ずいぶんとお目が高いですな」と持ち上げると客「いやあ、寒(かん)の内に大蒜(にんにく)の花が咲いたのは、今が見始めや」。落語家第1号の初代露乃五郎兵衛作「今が見始め」である。

 昨年12月、大阪市営地下鉄御堂筋線昭和町駅1番出口からすぐの所に開店した、おいしい居酒屋「今家」は、店名そのままに“今が見始め”である。

 かつてテニスプレーヤーとして名を馳(は)せた今村博子女将(おかみ)の名前から付いた店名だ。その女将が、祖母伝授のおふくろの味を強調した一品(250〜1680円、全て税別)が60種ほど出来る。「だし巻玉子(たまご)」「アスパラベーコン」「からあげ」(以上580円)、「アワビのバター焼き」「あさり酒むし」(以上680円)、「桜(馬肉)ユッケ」(700円)などが人気があって、女将も推奨するメニューである。

 「韓国風もつ鍋」(1380円)や「和風もつ鍋」(1280円)など自慢の鍋の中で、「ちりとり鍋」(1080円)が注目だ。

 こうした料理を盛り込んだコース料理(4千円と5千円)は、2時間限定で飲み放題となる。食事だけでのお客にも、15種の定食(680〜1480円)を完備。オール750円(これのみ税込み)の3種のランチを提供するなど、至れり尽くせりなのである。

 生ビール中ジョッキ450円は、平日の午後7時まではなんと300円になる。ハイボール(400円)、酎ハイ(400〜430円)、日本酒(180ミリリットルl400円)に加え、日本酒と焼酎は季節ごとの珍種をそろえる気の配りようだ。

 16人の女性接客係の中から、日替わりで4〜5人が担当する。さあ、行くなら“今や”。

(演芸評論家)
おいしい居酒屋「今家」
大阪市阿倍野区昭和町1の9の5
06(6622)5538
午前11時〜午後3時(ランチ)と、同5時〜同11時
不定休・予約可