相羽秋夫のお笑い食べまくり

上方落語 「四枚鰈」

2017年9月9日

魚への並々ならぬ執念

名物「ぶりのかぶと塩焼」

 男は、世話になっている人に歳暮として鰈(かれい)を4枚、人を介(かい)して贈る。相手は「4枚とは縁起が悪い数だ」と怒る。男は直ちに駆けつけ「1年のお“四(し)まい”に、“四(よ)かれ”と思って贈りました」と弁明する。それを聞いて相手は「“四(よ)”びつけて“四(し)(叱)”かって悪かった」。上方落語「四(よ)枚鰈」である。

 新鮮な季節の魚を、安価に食べてもらおうと、林伸二店主が東京から大阪に来て、25年前に開店したのが「魚(さかな)亭鈴屋」である。林さんの魚に懸ける執念は並々ならぬものがある。鰤(ぶり)・鮟鱇(あんこう)・鱈(たら)・鶏(とり)・豚の5種を、野菜と共に寄せ鍋にして食べる“鈴屋鍋”をメインに、造り盛り合わせ、カキフライ、うどんの「Aコース」が、なんと5千円(全て税込み)だ。てっちり、あんこう鍋、くえ鍋、かになどを中心にしたコースが、他に7コースある。

 さらに魚の1品だけで30種(390〜980円)できる。中でも「造り」は980円。盛り合わせにすると3人分の分量があって1800円とお徳用になる。「ぶりのかぶと塩焼(やき)」(680円)や「たこのかき揚げ」(580円)など、珍しい料理に人気が集まる。

 魚以外の1品も30種ほどある。また10種の定食が好評で、「つけ丼定食」(900円)や「海鮮丼定食」(980円)、さらには裏メニューから昇格した「ハヤシライス」(680円)は、女性や子どもが好んで注文する。

 「立山」「剣菱」「吉野川」(全て180ミリリットル500円)の冷酒が酒好き人間用に常備してある。22種のランチ定食(680〜1380円)も魚中心で、「造り盛り定食」(800円)、「いわし、あじフライ定食」「つけ丼定食」(共に700円)が、人気ビッグ3。ギョッ(魚)とするほど美味で、酒(鮭)も呑(の)め、皆が来い(鯉)と誘う、たい(鯛)した店だ。

(演芸評論家)
新鮮料理「魚亭鈴屋」
大阪市東成区大今里1の29の19
06(6974)4888
午前11時半〜午後1時半(ランチメニューは土曜なし)と同5時〜同10時
日曜休・予約可


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