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店主一押しの人気メニュー「濃いショコラッタ」 |
山井直仙(やまいなおせん)というやぶ医者がいる。とにかく甘い物が大好きで、名前を“甘井羊羹(あまいようかん)”と変えてしまう。さらに、妻は“さと(砂糖)”、息子は“甘蔵(かんぞう)”と言う。娘“光(みつ)(蜜)”を、“あま(尼僧)”にする。しかも“尼崎(あま)”の“白下(しろした)”(大阪弁で未精製の砂糖)に建つ寺だ。おまけに娘は、“庵(あん)持ち(餡(あん)餅)”になっている。上方落語「甘井羊羹」である。
甘党垂涎(すいぜん)の、大阪で唯一のショコラ(チョコラの仏語)専門店が、2013年1月3日に開店して、早や4年になる。人気の秘密は、大橋一雅店主の徹底したこだわりにある。
フランスかベルギー産のチョコに限定。アレルギー体質の人のため小麦粉ではなく国産米粉をベースに置く。マーガリンの代わりに北海道産のバター、遺伝子非操作の飼料で育った鶏卵、未精製のきび砂糖などを使用。ショートニング(クリーム状食用油脂)や防腐剤は一切排する。といった具合だ。その上に、できるだけ甘さを控えめにしてある。
屋外テラスもある店では、「濃いショコラッタ」「白いガトーショコラ」「5〜10種の期間限定ガトーショコラ」のうちから1種と、珈琲(コーヒー)、紅茶、エスプレッソ、カフェ・オーレ、アイスコーヒー、アイスティー(単品では380〜430円、全て税込み)の一つを選ぶセットが、いずれも700円だ。その上に「トマトソースの米粉パスタ」(780円)があって、軽い食事も楽しむことが出来る。
ショコラとドリンク類は、全て持ち帰り可能。ショコラの全国発送もある。また事前予約で、卵抜きのショコラを特別に作ってくれる。グラフィックデザイナーから転職した店主は、メニューの色や形、盛り付けに、一工夫も二工夫も加える。
“ショコラ”へんの店とは、“チョコ”ット違う。(演芸評論家)
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