相羽秋夫のお笑い食べまくり

東京落語「胡椒の悔み」   

2017年11月11日

世界に広げる九条カリー

一押しの「チーズのせメガバーグカリー」

 緊張すると笑い癖(ぐせ)のある男がいる。知人に不幸があって、悔やみに行くことになった。大切な場なので、笑いは禁物だ。「胡椒(こしょう)を口に含んで、口上を言いなさい」と妻に教えられる。男は、知人宅の玄関で口に入れるが、量が多すぎて、ヒリヒリする上に、涙がポロポロこぼれる。そこで水を1杯もらい飲み干し、「ああ、いい気持ちだ」とやって失敗する。「胡椒の悔(くや)み」、上方では「悔み丁稚(でっち)」と題する滑稽噺(ばなし)である。

 2007年に、大阪の九条で産声を上げた「いずみカリー」は、この10年間に、梅田、難波、神戸、京都、東京さらには香港5店、台湾2店、マニラと次々に店舗を拡大した。この快進撃の要因を、パティシエから、好きが嵩(こう)じてカリー業界に進出した中野敏克社長は、こう分析する。「口に入った瞬間はフルーティーで、少しするとスパイスが効いて刺激的になり、最後は懐かしい味が一杯に広がって、また食べたくなる。そんな味だからです」。

 メニューは50種ほど(600〜1500円、全て税込み)あるが、約30種(130〜720円)のトッピングが用意され、自由に組み合わせ可能なので、無限に味の変化を堪能することができる。さらに、サラダとフローズド・ヨーグルトのセット(410円)での味わい方もある。

 中野社長が推奨の人気メニューは、「Bカリー(煮込みすじ)」(780円)、「自家製ハンバーグカリー」(880円)、「メガバーグカリー」(300グラム千円)、それに「野菜どっさりカリー」(930円)である。

 午後3時閉店後は、全店舗の翌日分のルー製造に専念する。夢は、ニューヨークやロンドンへの進出だ。そのため、食品業界で遣る気十分な若者を求めている。意欲のある人は、“カリー気持ち”で中野社長に相談することをお勧めする。

(演芸評論家)
欧風カリー「いずみカリー九条本店」
大阪市西区千代崎2−8−9 070(6681)0688 午前11時半〜午後3時 火曜休(祝日の場合翌日)