相羽秋夫のお笑い食べまくり

上方落語 「馬の尾」

2017年12月9日

馬刺しメインに季節の味

馬肉のうまさが詰まった「馬刺し五種盛」

 魚釣りをしようとした男、天蚕糸(てぐす)(釣り糸)が傷んでいたので、たまたま家の前につないであった馬の尻尾(しっぽ)の毛を抜いて代用する。それを見た友人が「えらいことをしたな」と脅す。男が酒や料理を出してもてなし、その理由を聞く。やっと口を開いた友人「馬の毛を抜くと馬が痛がる」。上方落語「馬の尾」という演じ手の少ない噺(はなし)である。

 松本亘正さんは、修業時代に食べた馬肉の味が忘れられず、9年前に独立する時、親方から仕入れ先を紹介してもらい、馬肉料理をメインとする「三本松」を開店した。

 霜降り(ロース)、赤身、レバー、フアエゴ(ハラミ)、コーネ(タテガミ)の五つの部位の“馬刺し”のうち1種(500〜1800円、全て税込み)を味わうのもいいが、「三種盛り」(希望の3品、1380円)か「五種盛り」(1980円)がお勧めである。甘口の熊本産しょうゆと摺(す)り生姜(しょうが)で味わう。ポン酢か柚子胡椒(ゆずこしょう)または塩で食べる“石焼き”(1380円、2400円)も捨てがたい。さらに、「ハリハリ鍋」(1980円)や「すき焼き風」(2800円)の“鍋物”は、寒い季節にぴったりだ。馬肉は、牛や豚肉よりもコラーゲンが豊富であり、美容に効果があると、熱烈な女性ファンが多い。

 季節の魚料理(刺し身、焼き魚、天ぷら、焚(た)き合わせ)や、鍋物(寄せ鍋、かも、地鶏(ぢどり))、てっちり、すっぽんなど(3500〜6千円)、それに一品も人気がある。

 「兼八」「佐藤」など40種の焼酎(480〜580円)、「黒龍」を筆頭とする日本酒(680円前後)、生ビール(500円)、女性向けの梅酒10種(480〜580円)など酒類も完備している。

 「料理、接客、笑顔の“三本”柱で、お客さまを“待っ(松)”ています」と店主は“馬力”を入れる。

(演芸評論家)
馬肉・活魚・四季旬感「三本松」
大阪市東成区大今里西2の18の20 K・Mマンション1階 
06(6971)7210
午前11時半〜午後1時半(ランチメニューのみ営業、土祝休)と同5時半〜同10時半
日曜休 予約可。