相羽秋夫のお笑い食べまくり

上方落語 「運付酒」

地酒と今治やきとり「萬願亭」
大阪市北区梅田1の3の1 大阪駅前第1ビル地下1階 06(6345)2905
午前11時〜午後1時半(500円ランチ)と、同5時半〜同11時
土日祝休 予約可
2018年1月20日

全国地酒と郷土料理

名物「魚お天盛りセット」

 男二人。伊勢参宮の帰り道に、造り酒屋を見つける。交渉するが、小売りを断られたので、「ドンツク(アホのこと)」と捨て台詞(ぜりふ)を吐く。とがめられて、「運が付き、金持ちになることや」とごまかす。酒屋はすっかり信用して、酒とご馳走(ちそう)で接待する。“東の旅”のシリーズより「運付(つく)酒」の一編だ。

 佐々木淳一オーナーは、10年前まで旅行コンダクターとして各地を駆けめぐるうち、料理に興味を持ち、地酒と名産品を味わう「萬願(まんがん)亭」を、大阪駅前第1ビル地下1階に開店する。

 7軒の酒屋とタッグを組んだ佐々木さん納得の地酒が、常時30銘柄以上ある。伊勢志摩サミットの晩餐(ばんさん)会に出された「作(ざく)」(三重県産)、「黒龍」(福井県産)、「川鶴」(香川県産)、「車坂」(和歌山県産)、さらには英国人杜氏(とうじ)が作った「玉川」(京都府産)など、珍種がずらりと並ぶ。いずれも、180ミリリットル500円から750円(全て税別)に納まる。銘柄に迷ったら、佐々木さんが絶えず40席の店内を回遊(?)しているので、尋ねれば丁寧に教えてくれる。

 ディナータイムの午後8時までは、7種の刺し身とドリンク1品の「魚(ぎょ)お天(てん)盛りセット」(1280円)か、鉄板でパリッと焼き上げた鶏の皮と鶏の唐揚げとドリンク1品の「今治やきとりセット」(980円)が、絶対に見逃せない。今治では「せんざんき」と呼ばれる鶏唐揚げは、単品で330円と580円。「とりかわ」は、480円と800円だ。他に「鹿児島直送塩ゆで落花生(らっかせい)」(480円)、五島列島の「さつまあげ3種」(980円)、奈良の“籠滝”豆腐店の「厚揚げ」(380円)など、郷土色豊かな一品は、60種(280〜1280円)ほどある。

 銘酒と珍味と佐々木さんの人柄を慕って、有名アーティストや知名人が集う。そこには“万巻(まんがん)”の書に値する談笑の輪が広がる。

(演芸評論家)


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