相羽秋夫のお笑い食べまくり

東京落語「殿様団子」

2018年5月6日

ハンバーグに6種のソース

これぞ店の味「さんたべプレート」

 江戸幕府が倒れ一市民となった殿様も、生活のために夫婦だけで団子(だんご)屋を始める。ところが、客が来ると「よく参った」と横柄に接客する。その上にまずい団子を出し、客が食べるのを躊躇(ちゅうちょ)していると「余(よ)の作った物が、口に入らぬのか!」と威嚇する始末。武士の商法をあざ笑った東京落語「殿様団子」である。

 “殿様級の肉団子”と言えば、ドイツ・ハンブルクの港湾労働者が発祥といわれるハンバーグ・ステーキ。これにこだわったメニューで評判を集めているのが「さんたべ」だ。

 洋食一筋30年のキャリアの川上栄一シェフが、「私の一番好きな食べ物です」と胸を張る絶妙の味が詰まる。店名は“たくさん食べて”の願いが込められている。和牛のバラ肉を、食感を考えた上で独自の大きさのミンチに加工。好みで選択出来る6種類のソース、デミグラス、和風、トマト、チーズホワイト、BBQ(バーベキュー)、ゴマ中濃は、全てシェフが研究を重ねた末の逸品ぞろい。リクエストが多いのは、デミグラスと和風で、ゴマ中濃は子ども向けに甘口にしてある。付け合わせのナポリタン・スパゲティに使うケチャップや、ゆで卵のマヨネーズも、川上シェフが心を込めて作ったものだ。

 こうした創意と工夫の結晶である「ハンバーグ」は880円(全て税込み)。ベーコンとニンジンやキャベツのポタージュスープに、JA島根から直送してもらう米「つや姫」のライスを組み合わせても980円と、千円以内で食べられる。

 ハンバーグ・ダネにパン粉を付けて揚げる「ミンチカツ」は、ハンバーグと同額。ハンバーグとハーフ・ミンチカツのセット「さんたべプレート」が、1480円で一番人気だ。これらはテークアウトが可能なのがうれしい。

 料理を千円以上注文すれば、酒類は持ち込み自由。この太っ腹なところは、殿様の風格が漂っている。

(演芸評論家)
中寺2丁目ハンバーグ「さんたべ」
 大阪市中央区中寺2の1の61
 06(4304)3737
 午前11時半〜午後2時半と同5時〜同9時
 木曜休(祝日の場合は営業)予約可