きらめきびと

目の前の生徒としっかり向き合う

大阪大・神戸大進学専門塾「志信館」講師
後藤 貴広さん
2018年7月10日

 東京大中退、京都大卒という異色の経歴を持つ塾講師。基本を多面的に理解できるようにして定着を図る指導法が人気だ。さらに、基本の組み合わせで応用問題が解けるのを体感させる。就任後、生徒間の紹介で高校3年の入塾が前年度比3倍に増加。「『分からない』が『面白い』になったときの生徒の表情が自身のやりがい」と笑顔を見せる。

 両親から贈られた教材にはまり、物心が付いたころから算数好きになった。高校でロケットを飛ばすのに数学の知識が役立つと分かり、航空宇宙工学の分野に傾倒。最先端の研究をしようと東大を目指し、合格した。

 そこで出会ったアメフトにのめり込み、卒業できなくなったものの、2、3カ月の勉強で今度は京大に合格。基本の徹底で習得してきた力は簡単に失わないのを実感した。

 京大時に高3の受験勉強を支援した経験が、その後の人生を決定付けた。生徒の成長が自身の喜びにつながったためだ。

 大手企業に就職する道もあったが、少人数制で生徒の個性を重視する「志信館」の運営企業に入社。指導時は、まず基本を徹底している。数式を数字の羅列ではなく、それが意味する図形を認識させるなど、「根っこの理解」を促す。その上で、応用問題は基本の組み合わせで解けるのを、自習を組み込んで繰り返し体験させる。

 「分からないことが理解できたときのうれしそうな表情が喜び。目の前の生徒としっかり向き合っていきたい」と決意。会社からは、人材育成やマネジメント面での活躍にも熱い視線が注がれる期待の逸材だ。

 32歳。淀川区在住。