旅ばな

 外資系シティーホテル、大型リゾートホテルなどの総支配人を経て、現在、ホテル・旅館プロデューサーとしてホテルの再生・運営を主に活動する吉武英行が、旅のエピソードや宿での失敗談、宿の上手でお得な利用の仕方などを連載します。

今、なんつった?…

2017年4月3日
ホテルマンの行動が利用者の気分を低下させているのが現状

 仕事柄、ホテル利用の機会が多い小生であるが、ここ数年非日常な出来事をホテルで体験することが多くなったように思う。皆さまはいかがでしょうか。

 ホテルは泊まるという概念から過ごすというフレーズを大切にすべきだと思うが…往々にして専門知識、接客術などの勉強不足のホテルマンの行動が利用者の気分を低下させているのが現状である気がしてならない。

 数年ぶりに岡山県津山市の鶴山城址(じょうし)で桜を楽しみ、地元B級グルメのホルモンうどんを堪能、湯郷温泉で日帰り入浴を満喫した後、津山市のAホテルで宿泊した。

 翌朝、朝食を取るためレストランへ。多少寝不足のため食欲がなく、コーヒーとトーストを注文する。サービスの女性がこう言い出した。「お客さま、コーヒーは食後でよろしいですか?」「えっ、どういう意味ですか?トーストだけで食べるのですか?」「ランチやディナーじゃないですよ、朝のコーヒーは最初か同時に出すものですよ」「じゃ、先にお持ちしますね」と、全く理解できてない様子に驚く。

 軽い朝食を終えて、チェックアウトすべくフロントカウンターに向かい、ルームキーをフロントに戻し「お世話になりました」と一言付け加えるのが私のルーティンでもある。その時、何と、フロントマンはカウンター内の椅子に掛けたまま。「お世話になりました」の私の言葉に対して、パソコンから目も離さず「ハイハイ」と一言。思わず、「今、なんつった?」。

 ホテルマンの矜持(きょうじ)は何処へ…いい旅はいい宿あってのいい旅ではないだろうか。

 (ホテル・旅館プロデューサー)