旅ばな

 外資系シティーホテル、大型リゾートホテルなどの総支配人を経て、現在、ホテル・旅館プロデューサーとしてホテルの再生・運営を主に活動する吉武英行が、旅のエピソードや宿での失敗談、宿の上手でお得な利用の仕方などを連載します。

達人スタッフに評価を!

2017年6月19日
達人スタッフはホテルの宝

 しばしば利用するスーパーマーケットにレジ打ちの達人がいる。パートの女性で、商品の仕分けをしながらの迅速なレジ打ちは見事! この店は7、8台のレジが並んでいるが、彼女のカウンターは他の3倍とも思える速さで進む。まさにこういうスタッフは店の宝。このような達人スタッフが正当な評価を受ける方法がないのかと常々感じているのだが。

 多くのホテルにもさまざまな分野の達人がいると思う。シェフやソムリエは外部から評価を受ける機会も多いが、他の部署はなかなか世間の目に留まりにくいものだ。例えば、瞬く間にシワひとつないベッドメークをするハウスキーパー、服のシミなど驚くほど上手に抜くランドリースタッフ、靴をピカピカに磨く人、こういった人などはホテル全体の評価に多大な貢献をしているはず。

 しかし、このようなスタッフは、社内では評価を得ているかもしれないが、利用者から直接感謝の言葉を聞く機会がめったになく、世間では評価されにくいのではないか。

 ホテルでもマイスター制度を導入してはどうだろうか? 勤続年数ではなく、高い技術を持つ熟練者を部門マイスターと称し、ユニホームにもそれと分かる印をつける。各部門のスタッフがプライドと向上心を持って仕事に励めば、ホテル全体のレベルアップにつながるはず。

 (ホテル・旅館プロデューサー)