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神秘に満ちた長野県下栗の里 |
中央道飯田から1時間15分、山深い谷間の景色の中、標高800メートル〜千メートル、最大斜度38度、その斜面に張り付くように家屋や田畑が点在する。初めて訪れた小生も度肝を抜かれた。
車での訪問であったが、迷いながら最先端(写真の左先端)まで細い道を下ってみると、家屋のすぐ前は千メートルの断崖絶壁。足も体もすくんでしまう。どうしてこの場所に集落を作ったのか疑問も生じてくる。とても信じられない神秘に満ちた場所である。
ここは日本のチロルと呼ばれる長野県下栗の里。われわれ凡人にはおよそ考えもつかない環境の地である。まさに摩訶不思議な世界。スタジオジブリの宮崎駿監督も一帯で行われる「霜月まつり」を見て「千と千尋の神隠し」のヒントを得たという。
この地の特産でもある下栗芋は糖度が高く、日照時間が長い地の利を生かし、年2回収穫できる太陽と大地に恵まれている。下栗の二度芋という。数年前には隣接の集落から縄文土器が発掘され、同時期にも人が住んでいたことが推測される。
江戸時代には幕府の直轄領となり、300人以上が住みついていたという。現在でも100人未満の人が暮らしている。南アルプスに見守られているここ下栗の里のルーツは謎らしいが、もしかすると太陽と大地に満ちたこの場所は私たちが思うより、実はとても暮らしやすい場所なのかもしれない。下栗そば、芋田楽はまさに素朴な味で旅心を満喫させてくれる。一見の価値あり!
(ホテル・旅館プロデューサー)
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