旅ばな

 外資系シティーホテル、大型リゾートホテルなどの総支配人を経て、現在、ホテル・旅館プロデューサーとしてホテルの再生・運営を主に活動する吉武英行が、旅のエピソードや宿での失敗談、宿の上手でお得な利用の仕方などを連載します。

喫煙について思うこと

2018年4月23日
「たばこをやめようか」。真剣に考える日々が続く

 喫煙家が疎外され始めて早、数年。筆者も愛煙家ではあるが、通常は事務所内での喫煙が主であるが故、気にかけることもなかったわけだが、先日来、出張、小旅行などで駅などの喫煙ルーム、スモーキングエリアを利用することもしばしば。そこで感じる空気感は何とも言えないほど異様なものである。

 まるで薬物中毒者の隔離場所みたいに思えるのは私だけだろうか。私も含めてそこに集う人たちは、人間社会のあぶれ者みたいな錯覚に陥る。ここまでしいたげられてたばこに執着する自分がみじめに感じてくる。そう感じながらも特急電車、新幹線などで喫煙エリアに通ってしまう自分が嘆かわしい。

 ついこの間まではポイ捨てはやめよう、歩きたばこは厳禁と自分への戒めを強くしてきたが、ここらでたばこをやめようかと真剣に考えるようになった。喫茶、食堂などでも禁止条例が盛んな今、いっそのこと法律でたばこ販売の廃止を検討したらどうかとつくづく思う。

 「そこに山があるから登る」とある登山家の言葉を聞いたことがある。まさに、たばこを販売しているから喫煙する、という解釈も成立するのではないだろうか。仕事の合間の気分転換、小休憩の時の小道具として愛煙を続けてきた者たちにとっては最悪の時代。

 昨今、電車の女性専用車があるのなら男性専用車もとの論争があるが、取り上げたらキリがない。十人十色の考えをすべて取り上げていけば、収拾のつかない中身のない規則が充満してくると思うと恐ろしい。ルールを押しつけることよりマナーの向上に取り組むほうが妥当ではないだろうか。

 (ホテル・旅館プロデューサー)