岡力の「のぞき見雑記帳」

スペインと日本のパイプ役

日本スペイン文化経済交流センターエクステンション代表
モンセ・マリさん
2017年6月13日
モンセ・マリさんの挑戦は続く

 「私には、二つの故郷がある」。そう語るのは日本スペイン文化経済交流センターエクステンションの代表を務めるモンセ・マリさん。顔は西洋人だが生き方は日本人だという彼女はスペイン生まれ。幼少期、新聞社に勤めていた祖父の書斎には多くの書籍があった。中でもお気に入りは日本の工芸品について書かれた一冊。いつしか文化的な香りがする日本に興味を抱くようになった。

 1977年に自由と文明を探すため日本へ来日。まずはスペイン語通訳の仕事に就いた。1986年に日本とスペインの懸け橋となる同センターを設立。語学レッスン、留学あっせん、通訳・翻訳ナレーションと多岐にわたる事業で交流を築いてきた。また、ラジオ・テレビ番組のパーソナリティーとしてスペインの魅力を紹介し人気を博した。

 地道な活動のかいあり、最近ではスペイン留学の需要が高まりつつある。料理人やマイスターを目指す若者に対しては就学サポートビジネスマッチングなども行っており、さまざまな文化振興に貢献している。

 そして近年、力を入れている事業の一つに「ジョイア・ウエディングス」がある。「喜びと愛情いっぱいのウエディング」をコンセプトに、スペインでの結婚式を日本人に対して提案している。17からなるロケーションより式場を選択。衣装、演出、ケータリングまで細部にわたるこだわりでコーディネートしている。最近ではバルセロナのサッカー専用スタジアム「カンプ・ノウ」での挙式も実現。日本のウエディングプラン初となる偉業を達成し注目を集めた。

 また、スペイン人に対しても京都・大阪での挙式提案を行っており、両国で確実に実績を重ねている。「来日した頃は、スペイン料理のタパスという言葉を誰も知らなかった。状況が変わってきたのがうれしいですね。不可能を可能にする。この言葉をモットーに頑張りたい」と話すモンセ・マリさん。これからも温かみのある大阪弁でスペインと日本のパイプ役を担っていく。(コラムニスト)

 ■日本スペイン文化経済交流センターエクステンション 大阪市中央区博労町3の1の8 地産心斎橋II番館403号