岡力の「のぞき見雑記帳」

横山ホットブラザーズ 横山セツオさん

2017年11月27日

音曲漫才で人々に笑いと感動を与える大阪市指定無形文化財 

認定書と花束を手にする横山セツオさん

 老若男女、たくさんの方々が集まるパーティー会場。一人の男性がステージに上がると客席から割れんばかりの拍手、そして「お〜ま〜え〜はアホか」のコールがこだまする。

 今年6月9日に大阪市指定無形文化財上方漫才の保持者に認定された横山ホットブラザーズの横山セツオ(横山節雄)さんを祝し、有志で企画した会合の一幕である。兄弟トリオとなって五十余年。これまで上方漫才大賞、文化庁芸術祭大賞などさまざまなタイトルを受賞。平成20年には「上方演芸の殿堂入り」を果たすなど常に日本の演芸業界をけん引してきた。

 今回、認定に至った経緯について大阪市教育委員会が以下の発表を行っている。「近代漫才は明治末年から大正期にかけて、鼓・三味線・胡弓を用いた三曲万才を踏襲し、歌を中心とした音曲漫才として形が整ってきた。戦後になっても、昭和30年代までは漫才の中心は音曲漫才であった。しかしその後は次第に対話を中心としたしゃべくり漫才が主になり、音曲漫才の後継者は少なくなってきた。そのような中にあって横山ホットブラザーズは昭和12年の結成時から現在に至るまで音曲漫才を続け、歌と掛け合い、珍楽器や名演奏など、卓越した経験と技量により広く人気を博してきた」。

 横山セツオさんにお話を伺った。「人前であいさつするの、あんまり慣れてないから緊張したわ(笑)。今回、大阪市より3人それぞれに認定書を頂きました。こんな光栄なことはありません。これからも兄弟で力を合わせて頑張ります」。

 短いあいさつと前ふりしておきながら面白いエピソードを絡め、たっぷり軌跡を語るセツオさん。終盤になり会場から飛んできた「お前はアホや」の声に対して「誰がアホや?横山ホットブラザーズは、ア・ホ・か?」とお決まりのギャグで締めくくった。秋の夜長、笑いの絶えない祝賀会となった。このたびは、本当におめでとうございます。

(コラムニスト)

 ◆出典 大阪市教育委員会公式ホームページ