2017年2月6日

木と子どもつなげたい

積み木の「木ころん」開発 木山美佐枝さん=森のきこりん代表

 コロンコロン、コロン―と積み上げられた積み木が崩れると、子どもたちから「わーっ」と歓声が上がった。あっけないはかなさとともに爽快さも感じる瞬間。「何度でも繰り返し遊べるのが積み木の良さ。壊れても失敗じゃないってことを分かってもらえたら」と話すのは、“木育”サポート「森のきこりん」代表の木山美佐枝さん(51)=琴浦町逢束=。積み木の「木ころん」を生み出した。

■いい匂い、温かい

 1片が「約3センチ×約1センチ×約13・5センチ(1寸×3分×4寸5分)」の積み木で、鳥取県産のヒノキで建具職人が制作。面白いほどに高く積み上がる。匠(たくみ)の技の素晴らしさを何の変哲もない1片の積み木が伝えている。

 木山さんは同町の建具を作る木工所の長女として生まれた。身近に木がありながら、工具や機械が危険と近寄らせてもらえず、「マイナスイメージで育った」と苦笑する。

 短大で幼児教育を学んだのを機に「木っていい匂いがするし温かい。『だめだめ』ではなく、子どもと木をつなげたいと思った」。結婚、子育てで時は流れたが、思いは持ち続けていた。

 2013年、木育の先駆者で島根大の山下晃功名誉教授に出会い、「私に何かできることはないか」と訴えた。「普段の私ではないみたいに積極的だった」。山下名誉教授の元に通ううちに木育の世界にはまった。東京おもちゃ美術館の通信教育で、トイコンサルタントの資格取得に向けて奮闘中でもある。

 地域の公民館や小学校などで活動を続ける中で同じ思いを持つ人たちに出会い、15年4月に7人で木を使って子どもたちを育む森のきこりんを結成。「独りぼっちだったのに、仲間が増えてうれしい」と語る。

■一寸法師の大きさは

 木ころんは、建具職人が激減するという危惧から思い立った。「祖父の末弟子が(木工所の)最後の職人さんで、今70代。このままでは建具職人という存在も忘れ去られてしまいかねない。この卓越した技能を後世に残したい」。幼いころ、端材を積み木にして遊んでいたことから発想した。

 木山さんは木ころんで子どもたちに尺貫法を紹介する。「今の時代『昔話の一寸法師ってどんな大きさなの?』って思いますよね。これが1寸ですよって、子どもに、どれだけ小さいかって分かってもらえる」という。

 「尺貫法は日本独自の文化。今は限られた業界用語になってしまっている。こうして伝えることで、いろんな人の耳になじんでくれたら」と期待は膨らむ。

 木山さんは「子どもたちに、木のおもちゃで“おなかいっぱい”遊んでほしい。森のきこりんの活動は始まったばかり。まだ出会えてない誰かの笑顔のために頑張りたい」と手を握りしめた。(吉浦雅子)

 ◇木ころんは1片46円(税別)、100片以上だと1片37円。レンタルもする。

 【木育】2004年に北海道で生まれた言葉。その理念などをまとめた木育プロジェクト報告書では「子どもをはじめとするすべての人々が、木とふれあい、木に学び、木と生きる」活動と定義している。最近では、さまざまな人がさまざまな立場からこの言葉を使っている。

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