「作者の家」
本日の文化面(9面)に、河竹登志夫さんの「近代の原点振り返る意義―120年ぶりの天覧歌舞伎」が掲載されています。史上初めての天覧歌舞伎における歌舞伎役者や皇族たちの反応を面白く紹介しています。
河竹さんは、血のつながりこそありませんが、江戸時代を代表する歌舞伎作者・河竹黙阿弥のひ孫です。関東大震災など時代の波に揺れる歌舞伎作者の家の歴史を克明に書き留めた「作者の家」(1980年)や、明治時代以降、日本人が西洋演劇を受容していく過程を描いた「日本のハムレット」(1972年)などの著作がある比較演劇学の大家です。
「作者の家」は岩波現代文庫に収録されているので気軽に読めます。「日本のハムレット」は横尾忠則のユニークな装丁が目を引く好著なのですが、絶版状態のようです。復刊すれば現在でも喜ばれるのに、惜しい気がします。(学)