普段通り
陸上の世界選手権大阪大会が終わった。日本勢のメダルは女子マラソンで土佐礼子が獲得した銅一つだけ。期待された選手の予選敗退が続くなど、不振を極めた。
日本選手の今季の記録を見れば、マラソンを除いてランキング上位は男子ハンマー投げの室伏広治くらい。もともと多くを期待するのが無理だった、という冷めた論調がある一方、地元開催のプレッシャーが選手のコンディションに影響した、との見方もある。
過去には、メダルが期待された女子マラソンの選手が、より軽量な、素足に履くタイプのシューズを本番で使い、まめをつくって入賞を逃した例がある。普段通り、靴下の上に履くタイプのシューズを使っていたらどうだったか。確認のしようはないが、靴下を履くタイプのシューズの方が、まめができる可能性は低かっただろう。
大きな大会になるほど、いつもとは違うこと、より効果が上がりそうなことをやってみたいものだが、現実には逆効果になることが多い。むしろ、いかに普段と同じ状況をつくるか、が大切で、今回の日本選手団のように、地元開催で過度に注目され、宿舎周辺の散歩もままならない状態では、力を発揮するのは難しかったろう。
9日には、大相撲の秋場所が始まる。横綱・朝青龍の不在もあり、新大関の琴光喜には想像以上に大きなプレッシャーがかかるだろう。が、世界陸上での日本選手の二の舞は避けたい。気負うことなく、自然体で普段通りの相撲を心掛けてほしい。 (吉)