「くも」より「が」でしょ
「くも」に閉口しています。といっても、虫の「クモ」ではなく、言葉。「同点に追いつくも」「球場に行くも」など、本来は「追いつくが」「追いついたが」と表現すべきところが、すべて「くも」になっています。
この「くも」、というか「も」は、「けれども」の意味の文語的な表現で、文法的には間違いではありませんが、新聞記事を書く場合には「文語体や文語的な表現は避ける」というルールがあり、以前なら「こんな表現はすべきでない」と先輩記者にしかられたものです。
しかし、「が」より「くも」の方が語呂がいいのでしょう。テレビのスポーツニュースなどで普通に使われるようになり、それを聞いた本紙の若い記者も平気で使うようになりました。
言葉は生き物。社会に定着すれば、それはそれでいいのかもしれませんが、旧世代の人間には、どうしてもなじめない表現です。(吉)