スポーツの力
新聞は面によって締め切り時間が設けられています。その日の試合や大会の結果をできる限り掲載しようと、スポーツ面の締め切りは遅めの設定です。
今、午後10時が近づいていますが、隣にいる運動デスクが血相を変えて埼玉インターハイのプレスセンターから続々入稿される原稿に手を入れています。男子ハンマー投げの長石匡君(倉吉北)が3位入賞―。記者が選手の歩みや喜びを生き生きと表現した「読み物」が間もなく整理部に渡るところです。
かつて私もスポーツ記者を経験しましたが、インターハイから夏の甲子園、夏季国体、秋季国体と大きな大会が続く「繁忙期」は別名「死のロード」と表現されたものです。遠征続きで体力的、精神的にも相当過酷な環境の中で、記者に元気を与えてくれるのは選手の活躍、胸打つドラマ。そして、日付が変わるころの、同僚との一杯でしょうか。
アメリカのスポーツコラムに、読者の声を紹介したこんな一節があったのを思い出します。
「私は朝起きて新聞を手にすると、真っ先にスポーツ面を開く。なぜなら、人間が成し遂げたことであふれているからだ」
スポーツはさまざまな場面で人生と重ねて語られます。プロでもアマチュアでも、選手たちの「為し遂げたこと」から普遍の勇気をもらえることがあります。
読者の皆さん。朝の一読、時にはスポーツ面からどうぞ。(圭)