初心にカエル

わが社の暗室を閉めることになりました。
デジタルカメラが定着し、フィルムカメラが取材現場から姿を消したのはかなり前のこと。使われなくなった暗室はここ数年、運動班の資料置き場になっていました。
フィルム現像機やモノクロ写真時代に使っていた焼き付け機をいよいよ片付けて、暗室を報道資料の書庫につくりかえます。
モノクロ写真の焼き付けは写真撮影と密接にリンクする作業です。絞りと露光時間による光量の調整一つで出来上がる写真の表情が大きく変わりますし、構図変更やトリミング次第で印象ががらっと違ってきます。先輩記者に技を一から教わり、薬剤のにおいが漂う暗闇に長時間こもって何度も練習したものでした。
写真の腕前がピカイチだった大先輩が社を去ることになりました。
写真の「いろは」を教わり、負けずにいい写真を撮りたいとずっと思ってきました。
便利なデジタルカメラになっても、写真の基本は暗室を使っていたころと何も変わりません。一番大切なのは事前の準備。何日も前から撮影現場を確認して、写真のイメージを膨らませたり。技術だけでなく、そんな姿を見て、学ばせてもらいました。
ということで、初心にカエル。教わった「基本」を大切にしたいと思います。(ほ)