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余部駅開設50周年に思う

 山陰本線余部駅の開設五十周年を祝う記念行事が十八日、同駅周辺で行われます。余部鉄橋は明治四十五年に完成し、山陰本線が全線開通したわけですが、余部駅が設置されたのは、鉄橋完成から四十七年目の昭和三十四年四月のことでした。
 それまで余部住民が鉄道を利用する場合、危険を承知で高い鉄橋を渡り、真っ暗闇のトンネルを四つ通り抜けて約一・八㌔先の鎧駅まで歩かなければなりませんでした。
 「地元に駅がほしい」。住民たちの切実な思いは陳情となって、当時の国鉄総裁らに届きました。特に関係者の胸を打ったのは、鉄橋ができても生活は変わらない不便さを訴えた子どもたちの手紙だったそうです。「一日も早く駅をつけて下さい。お願いです。谷底みたいな私たちの郷土がきっとよくなり、みんなが楽しく明るい生活ができるようになります…」
 住民たちが待ち望んだ駅の建設には、海岸から石を運び上げるなど子どもたちも参加し頑張った様子が記録に残っています。
 時代は流れ、鳥取―豊岡―宮津を結ぶ高規格道路の整備が進んでいますが、早期実現を望む沿線住民の声に迫力が感じられません。「便利な道路があるに越したことはない」。そんな感じでは、高速道路網の空白地帯からの早期脱却はかないません。この調子でいくと、全線開通、何十年後のことになるのやら…。(雲)

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