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鳥取市も歴史的な景観守ろう

 解体の危機にある江戸時代の武家屋敷、岡崎邸(鳥取市馬場町)の周辺は、近年まで武家屋敷が立ち並んでいました。しかし、今では取り壊されて駐車場になったり近代家屋に生まれ変わったりして街の景観も一変。岡崎邸は地域に最後に残った武家屋敷となり、寂しい限りです。
 地域の住民からこんな声を聞きました。「ここら辺りは武家屋敷街だったんです。だけど、うちの家をはじめ、みんなバラバラに取り壊されてしまいました。誰も助けてくれなくてね」。理由は遺産相続だったり老朽化だったりといろいろあるでしょうが、行政の保存の援助がなかったのか、と切なくなりました。
 一方、歴史的な景観を守りながら特色ある街づくりを進めている地域もあります。先ごろ、小京都として有名な鹿児島県知覧町の武家屋敷群を見学しました。波打ったような塀の植木や枯山水の庭、質素だが堅牢な武家屋敷など独特の景観が心を和ませ、歴史の重みを感じさせました。平日にもかかわらず多くの観光客でにぎわっていました。人が訪れると、静かな昔の街も人を迎えようという雰囲気に変わるから不思議なものです。県内でも倉吉市の赤瓦や大山町の所子、鳥取市鹿野町などでは、伝統的建築物群や国交省の町並み環境整備など国の制度を上手に活用してまちづくりに取り組んでいます。
 鳥取市の岡崎邸周辺の山の手通り一帯には、鳥取大震災や鳥取大火をくぐり抜けたさまざまな歴史的建造物がまだ数多く残っていますが、このままほっておいたら歴史的な景観がますます損なわれてしまいます。鳥取市も先進例を手本に、早急に重い腰を上げて景観を守る施策を講じてほしいものです。「どこかで始めないと」。そんな市民の声をよく耳にします。(い)

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