森山堤防潮通し
干拓事業が中止された中海・旧本庄工区の森山堤防で、開削工事の総仕上げとなる鋼矢板の引き抜き作業が行われ、境水道から同工区への潮通しが徐々に始まっています。起重機船のクレーンが、幅40㌢、長さ10㍍以上の鋼矢板をゆっくりと吊り上げている様子は、中海の自然再生の幕開けを告げるようです。
干拓のために築かれた同堤防は長さ3・1㌔。うち開削幅はわずか約60㍍。堤防開削は本来、干拓工事で遮られてしまった境水道から本庄水域を経て中海湖心へとめぐる反時計回りの潮の流れを復活させ、中海の水質改善を図ることが目的でしたので、今回の小規模開削への評価については意見が分かれるところですが、少なくとも本庄水域への効果は期待されています。
潮通しによって、漁業環境の改善へ期待が高まりますが、中海にはかつて赤貝紛争の歴史がありました。地道な調査研究、資源保護の取り組みとしばしの辛抱が必要のようです。(Q)