どこかで見たような…
中心市街地活性化法を活用して米子市のアーケード商店街にある同市紺屋町に6階建てのシニア賃貸住宅が建設されるとの記事を見て「はて、どこかでみたような」感を覚えました。
今から20年ほど前です。紺屋町を舞台に大規模な再開発ビル計画が持ち上がりました。低層部が商業施設、高層部がマンションという超大型ビルです。土地を提供する代わりに商店主は商業施設にテナントとして入居し、住民はマンションに住むという計画です。商業施設のキーテナントは鳥取県内未進出の大手スーパーを招へいし、地域一番店となる床面積を提供する予定でした。
当時、全国各地で商店街の衰退が問題視され始めていました。理由は都市郊外への大型店の相次ぐ進出です。定住人口、商業人口ともに中心市街地から流出していったのです。そして、流出していった買い物客と定住人口を取り戻す活性化の具体例として注目されていたのが、住居と商業が複合した再開発ビルという手法でした。紺屋町の計画は特定商業集積法や改正前の中心市街地活性化法の認定も受けていましたが、あまりに大規模で結局、実現しませんでした。
現在の中心市街地活性法は商業ばかりでなく居住という機能に重きを置いています。今の中心市街地は買い物機能よりも居住機能の整備を進めることによって「再生」するのかもしれません。超大型商業複合ビルからシニア賃貸集合住宅へ変わった紺屋町の大型ビルは、この20年の中心市街地の変遷を象徴しているかのようです。(理)