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イベントの遺産

 新潟国体で鳥取県は16年ぶりの最下位に沈みました。当時、1993年は85年のわかとり国体の熱気覚めやらぬ時期で、最下位を受けて始まった本紙の緊急連載の前文は「わかとり国体の遺産を食い潰した」と激しいものでした。順位がある限り、どこかが最下位になることは免れません。ただ、イベントをやってよかったかどうか、成功かどうかは遺産が有効に生かされているかどうかも物差しのひとつです。
 本日の紙面で智頭農林高校郷土芸能部が麒麟獅子を舞う姿が掲載されていました。キリンビールの箱を使っているのはギャグでしょうか。ほほえましい写真に朝からさわやかな気持ちになりましたが、郷土芸能部が現在も活動を続けていることにもさわやかさを感じました。
 1985年の国体、国体10周年の記念イベントとして95年に開催されたインターハイと体育関係のビッグイベントが続いた鳥取県は、一転して国民文化祭の誘致を計画しました。しかし、実績がなく組織も未整備だったため、国からはいきなり国民文化祭ではなく、まずは「文化部のインターハイ」と呼ばれる全国高校総合文化祭を開催して実績を積んではどうかと打診されました。そうして98年の開催が決まったのです。が、県内の高校には総文祭の各部門にエントリーするほど文化部がなく、これではホスト県として不十分です。そのため、94年ごろから急ピッチで各高校に文化部が誕生しましたが、そのうち農業高校に設置されたのが郷土芸能部でした。
 あれから15年はたったでしょうか。高校は再編され、またイベントをやるための促成栽培的なクラブも多かったため、廃部になったところもあります。そんな中で、現代っ子に最もマッチしないと思われた郷土芸能部が現在も活動を続けているのは、すばらしいことです。生徒の努力もさりながら、学校の特色として生かそうと頑張ってきた顧問の先生方の努力にも頭が下がります。久しぶりの晴れ舞台は11日の日本のまつり最終日。高校時代の思い出としていい演技を見せてください。(閑)

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