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2009年11月20日

苦手なもの

 実は、星座を見つけることができないのです。子どものころから「あれが北斗七星だよ」と言われても、ちんぷんかんぷん。ひしゃくの形をしているといわれても、どの星とどの星を結んだらひしゃくの形になるのか全然わかりません。「ほら、Wに見えるでしょ」といわれても、WなのかTなのかさっぱりです。空間に線や図形を想像する能力が欠けているのでしょう。当然、理科の問題も解けませんでした。唯一、星座が楽しめたのはプラネタリウムだけです。夜空に線を引いてくれますから、想像力の欠如を補ってくれました。
 最近、オリオン座流星群やしし座流星群などの写真が紙面に掲載されています。ただ、星空の写真を掲載し、説明書きだけで「オリオン座とふたご座の境界あたりを…」とされてもよくわかりません。写真の図解がほしいなあ、と星空に線を引けない話を交えてデスクに話をしたら、しし座流星群では図解を入れてくれました。読者の皆さんは、星空に線が引けるのでしょうか。もしも引けない方がいらっしゃって、今回の図解が役に立ったなら、とてもうれしいです。(理)

ラグビーと取材

 ラグビーシーズンが到来しました。CS放送では、海外の試合が放映されていますが、強じんな肉体と個の強さ、集散の速さやボールのつなぎ方など、レベルの高いプレーに圧倒されます。
 鳥取では「不審死疑惑」が巷間の話題をさらっています。本紙も司法担当記者が夜遅くまで駆けずり回り、連日紙面を埋めています。戦略性に富んだラグビーの試合を見ていると、なぜか記者の仕事がだぶってきます。
 デスクが指示を出すSO(司令塔)とするなら、キャップは攻撃にも参加するNO・8。フォワードは体当たり取材をし、バックスは情報というボールを回しながら独自の切り口でオープン攻撃を仕掛ける。スクラムを組んでも前に出ようとしても相手側からのプレッシャーは相当なもの。しかし、一つ一つの事柄に対しタックルで謎を解き、トライを目指す。時には新人記者がネタをものにしドロップゴールを決めることもあります。全員が一丸となって必死のドライビングモールで攻め込むことも。ラインアウトで思わぬ情報が転がり込み、ペナルティ(失敗)も仲間が助けてくれ十分ばん回できます。ノーサイドの笛が鳴るまで、守るのではなく攻めていく。明治大のように「前へ 前へ」。
 本紙のラガーメンは、結構しわいぞ。まだまだ前半戦、ここからが勝負。(鵜)

2009年11月19日

家計仕分け

 行政刷新会議による事業仕分けが話題になっています。予算を厳しく追及する〝必殺仕分け人〟。苦虫をつぶし、時には開き直る官僚や公益法人の役員。明らかに無駄な金や事業の廃止、省庁で重複する事業の一本化は必要ですが、道路予算や農林水産業予算の大幅なリストラで、鳥取県など地方にも大きな影響が出そうです。予算3兆円削減のための帳尻合わせの感も強く、地方の実態を無視した仕分けには大きな疑問符がつきます。
 それはさておき、わが家の家計もそろそろ今年の決算、来年の予算編成をしなければなりません。無駄なものはないか。携帯電話の使用料、電気、ガス、水道料金、食費、娯楽費、借金返済などを総点検して、スリムな家計に生まれ変わらなければ。家計の必殺仕分け人はもちろん財務大臣。でもあまり仕分けしすぎると、家族の反発を食らうかも。(仙)

2009年11月14日

探究心

 退職された先輩がブログを始めました。第一線を退いた今の心境「日残りて昏るるに未だ遠し」をタイトルに、好奇心・探究心が旺盛な先輩ならではの内容。
 戦国時代に因幡地方を治めた武田高信の謎の多い死とその後の評価について、疑問点を指摘。〝悪役〟としての評価に納得ができず、史料を調べ研究者の教えを請い、正当な評価を得るようにしたい、との思い。「因幡民談記」の記述にまで疑問を投げ掛けます。
 先輩はブログに「但馬での戦国へのちょっとした旅心が、私の心を突き動かしてくれました」と書いています。地元の歴史を再発見する「ジゲの歴史を楽しむ会」を結成するなど、あとは一直線。城跡を研究していた亡父の「果たせなかった思い」を継ぐように、戦国と地域の歴史にのめり込んでいきました。
 一生をかけて追い続けるものを見つけた先輩。いろいろなことに興味を持ち、まずトライしてみることの大切さを教わりました。(鵜)

セラピーロード

 紅葉が美しい智頭町の芦津渓谷で行われた森林セラピー体験に取材も兼ねて参加した。山の雑誌「岳人10月号」で森林浴の効用を紹介していた日本医科大学講師の李卿氏が講師を務め、参加者は森林浴前後の血圧やストレスホルモンを測定。体調や心理面の変化も調べる本格的なセラピー体験だった。
 李先生いわく、「森林浴は血圧を下げ、血糖値を下げ、癒やし効果でストレスを解消。がん予防の効果もある」。数多くの科学的な検査で森林浴効果は立証されているという。杉の町、智頭町は森林セラピー基地づくりを地域づくりの一つとして力を入れ、芦津渓谷をセラピーロードとして売り出したい考え、という。李先生は「芦津渓谷は全国でもベスト3に入るセラピーロードになる」と太鼓判。あながちお世辞ともいえない正直な感想だった。
 中高年の登山ブームが続いている。健康増進が最大の理由である。どの山も年配の夫婦連れや女性の仲間たちであふれ、若い世代の登山者は少ない。あるデータによると、週に1回、5、6時間の登山を行えば、毎日1時間歩く効果と同じになるという。一方で中高年の遭難事故が多い。体力、技術、体調に合った安全な山登りを心がけてほしい。(M)

口跡

 「おれは若いころから口跡がいいって言われているんだ」。俳優の渥美清さんは作家の小林信彦さんにこう誇らしげに言ったそうです。男はつらいよシリーズ。劇中、寅さんが想像を交えながらマドンナとの未来をおいちゃんやおばちゃん、さくらに延々と語るシーンが必ず盛り込まれていました。身振り手振りを交えた見事な台詞回しは、スタッフの間で「寅のアリア」と呼ばれていたそうです。
 声、口跡といえば、先日亡くなった森繁久弥さんも見事な方でした。普通にしゃべっても名人芸なのだから、これこそプロです。音響機器の発達で小声でも十分に通用してしまう時代となりましたが、その一方で声や口跡のプロが減ったような気がします。ぼそぼそとしゃべっても舞台で通用するのがプロですが、ぼそぼそとしゃべっても通用させてしまうのが機器の発達です。それは必ずしもプロでなくてもいい、という社会の到来でしょうか。
 作詞家の阿久悠さんがかつて「アマチュアが支配する社会」と題してこんなことを書いたことがあります。「自分の周辺に存在するものがすべてアマチュアで、職業に限らず、たとえば、妻も夫も父も母すらも、アマチュアであるという社会である。『広き門』と『低きハードル』で、誰かが何かになる機会は飛躍的に増大したが、何かが誰かを鍛え育てるという機能は、社会からなくなってしまった」。森繁さんの死でこんなことを思ってしまいました。(閑)

2009年11月10日

「紅葉の大山へ」東京では…

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 んっ、大山? 日本海新聞東京支社の最寄り駅に張られたポスターの前で足を止めました。「紅葉の大山へ」の誘い文句。よく見ると、神奈川県伊勢原市の観光名所「大山(おおやま)」のことでした。
 「大山」と書く地名は全国50カ所以上あり、大半の読み方が「おおやま」。鳥取県の大山(だいせん)は中国地方最高峰と言っても、遠方の首都圏ではピンと来ないかもしれません。
 「大山を〝だいせん〟と読ませるプロジェクト」を始めた鳥取県大山町役場はオリジナル商品やマスコットを作り、観光地としての認知度アップを図っていますが、効果はいかに。
 都内では今月22日に大山町出身者の交流会があるとのこと。古里をPRする機運が広がれば、地元にとって頼もしいはず。伯耆富士はやがて白銀の世界を迎えます。(風)

2009年11月05日

「県民を見ているか」

091105.jpg 「手続きに終始している。哲学が違う。これでは絶対なくならない。県民、国民のために仕事をしているか。預かっているのは公金。その意識があればおのずと変わってくる」―。
 5日、鳥取県庁で開かれた不正経理問題に対する幹部会議。平井伸治知事は幹部を一喝しました。
 この問題が発覚した際、何とも言えぬ不快感がこみ上げてきました。半面、いつまでこんなことをしているのだろうと。
 平井知事は就任後、自ら県民の中に入り込むことで描く県政の姿を県民に示してきました。逆風もありましたが、何とかここまで来ました。さあこれからというときに、こんなことで…。信頼を積み重ねるのは大変ですが、失うのは一瞬です。県民、納税者は、こういった公務員が絡んだ不正を公務員が思っている以上に厳しく見ています。あれだけ県民に支持された片山知事も、最後は裏金問題でどうなったか、心が離れていきます。
 今回の不正経理問題では、県側から国の補助金の使い切りやチェック体制などの問題点が指摘されますが、どうもしっくりきません。問題の本質はもっと別のところにあるのではないか。つまり、悪いことはしないという当たり前のことであり、常日ごろから県民のほうを向いて仕事をしているか、ということです。行政マンがそこで生活している人や納税者を見て仕事をしていれば、とてもこんなことはできるはずがないと私は思っています。
 この日の会議では「虚偽の書類を作成し隠ぺいした」との指摘が会計当局からありました。問題となっている、業者に県の支払い品目とは別の品目を納入させる「差し替え」がそうです。業者が断れないことをいいことに自らの不正に巻き込んでいく。法律や規則にのっとって仕事をしている県職員がやることはありません。
 外に出て、民間がどんなに苦労して仕事をつくり収益を上げ社員を養っているか見てください。農家がどんなに汗を流しているか。いかに県職員が恵まれた環境にあるか分かるはずです。県庁内部ではこんなことがまかり通るかもしれませんが、外から見れば問題外です。甘いと言わざるを得ません。もう一つ、「県民の声」でもたびたび指摘される県民への接し方についても、これまで外で何度耳にしてきたことか。謙虚さなど大部分は基本的なことでは。
 この日の会議で平井知事は「もう一度魂を入れてやろう」「県庁一丸となってやろう」と呼び掛けました。ぜひやってください。二度とこんなことはしないと決意し、実行してください。信頼を回復するのは大変なことです。これまで以上のことをしなければなりませんし、時間もかかります。でも県民が誇るような県庁にしてほしい。それは私だけでなく、県民一人一人の願いだと思います。(鵜)

2009年11月04日

アーケード

 鳥取市・若桜街道の商店街でアーケードの新設工事が進んでいます。きょう、うららかな日和につられて散策しましたが、いくつか新発見をしました。
 第一に新鮮な景観です。現在、古いアーケードをいったん撤去する工事が進んでいますが、アーケードがなくなったことで鳥取城跡がとてもよく見えるのです。視線が自然と城跡へ引き寄せられるといっていいほどです。こうしてみると、鳥取城跡は鳥取市の中心なのだとあらためて感じました。街が城跡を見上げるようにできているのです。と、同時にこれほど街並みが変わってみえるのですから、アーケードの存在感もあらためて感じさせました。アーケードは街並みの景観をかたちづくる大きな要素なのです。
 その意味で言えば、米子は思い切ったことが進んでいます。一部の商店街ではアーケードを撤去して、ダイナミックなモデルチェンジを進めるそうです。アーケードを撤去した空間から見える青空は、きっと、商店街の未来を示してくれるのでしょう。
 もうひとつ感じたことがあります。雪の日です。アーケードを撤去した商店街は、それこそ何十年ぶりに店先の雪かきをするのでしょうか。雪国ならではの感想です。鳥取のアーケードは来年春に復活します。(理)