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2009年12月31日

2009年から2010年へ

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 きょうは大みそか。政権交代など波乱の1年を象徴するよう「雪おこし」が。2010年はどんな年になるでしょうか。
 日本海新聞では、ことし設置した新輪転機で刷った「正月号」が配達を待つばかり。新年=ポスト・チェンジをにらみ、「新」「伸」「深」「心」「進」「真」「信」「親」をテーマにした計8部の正月号を届けます。話題満載です。こたつに入ってじっくり読んでもらえたら。
 年明けからは年間企画1部「原風景のうた」が始まります。鳥取県は童謡・唱歌のふるさと。誰もが知っているあの歌に託された思いを記者が取材しました。「地名考」「とっとりアーカイブ」など地域を再発見する企画も。もう一度鳥取県を見つめ直してみたいと思います。
 日々のニュース、深く掘り下げた記事、論説など、読者ニーズに応えていく日本海新聞へ、2010年、記者も奮闘します。一歩一歩前へ。読者の皆さまも、よいお年を。(鵜)

2009年12月26日

親鸞

 今年8月まで日本海新聞で連載した五木寛之さんの小説「親鸞」が単行本で発売されました。これまで新聞小説を読み始めても、途中で読み忘れ、そのまま終わってしまっていましたが、「親鸞」は最後まで読み続け、というより毎朝が楽しみでした。9月からの堺屋太一さんの「三人の二代目」も初回から欠かさず、続いて連載が始まった真山仁さんの「手をひらを太陽に!」も読まずにいられません。
 単行本や文庫本を一気に読んでしまう読書もありますが、毎日少しずつ、次の展開を期待しながら読み進んでいくのもいいものですね。皆さんも新聞小説に親しんでください。(山)

2009年12月25日

高速2000円!

 12月25日現在明らかになったニュースですが、民主党政権は高速上限2000円の検討に入ったそうです。それもETC装着は関係なく、現金客も対象です。ETC装着限定の自民党政権による高速千円を信じてETCを購入した人はがっくりでしょう。確かに高速道路インターチェンジをスムーズに通行できるETCのメリットは大きいのかもしれません。しかし、高速千円を目当てに買った人はETCの設置費用を返却してほしいと考えているはずです。
 そもそもです。ETCは道路運営者の人件費カットに大いに役立ったはずです。料金所のスタッフが不要になり、代わりにセンサーつきのバーを設置すればいいのですから、長期的にはかなりコストダウンになるはずです。しかもドライバー側の装置(つまりETC)は、ドライバー側がお金を負担して購入してくれるのですから、道路運営者にとっては願ったりかなったりです。それが政権交代によりETCのメリットが大幅に薄れることになりそうです。ETC一台あたり1万3000円ぐらいでしょうか。たかがETC、されどETC。この騒動、一連の二転三転の政策で、誰が得をしたのでしょうか。(理)

タテとヨコのジンクス

 不思議なものでタテ位置(南北)にある場合は仲がよく、ヨコ位置(東西)にある場合は仲がよろしくない場合が多いのです。何のことかというと、自治体のことです。
 たとえば、東西に位置する鳥取県と島根県。古くは中海干拓・淡水化、その後は米子空港滑走路延長(今回ではなく2000メートルのときですね)をめぐる県境の設定、中海の漁業権などことごとくうまくいっていませんでした。最近でしょうか、友好ムードが高まってきたのは。何もヨコの県同士がライバルになるのは山陰に限ったことではありません。日本列島の端から端までそうです。テレビの何とかショーでもライバル同士の県出身者が互いの県をこき下ろし、ふるさとを持ち上げています。
 実は県単位で営業テリトリーを設定する新聞社もそうなのです。ヨコ位置にある社とはよろしくないのですが、タテ位置にある社とは友好ムードいっぱいです。ヨコ同士の場合、新聞の販売競争のライバルである場合が多いのですが、タテ同士の場合は県境に山脈があるなど行き来が難しい場合が多く、競争が生じないのです。ヨコ同士は果てしないスクープ合戦になりがちですが、タテ同士は記事交換するなど互いに助け合うのです。
 そんなタテとタテのジンクスを鳥取県と島根県が打破することになりました。行政実務の第一線を担う課長同士を人事交流し、より互助関係を深めていく考えだそうです。表面的ではない、新しい交流による化学反応に期待したいですね。(閑)

2009年12月16日

重大な10大ニュース

 ホームページに来訪していただいている皆さんはすでにご存知でしょうが、今、読者が選ぶ郷土の10大ニュースを募集中です。この10大ニュース、年末の恒例行事のように映りますが、実はとても重大な作業なのです。新聞の重大な使命のひとつに「記録性」がありますが、今年というものには形がなく記録できません。そこで、10大ニュースを選ぶことで「今年」に形を与えるのです。形さえあれば紙面に掲載して記録することができます。そんな記録のために、皆さんから投票いただいているのです。
 募集期間も半分を過ぎて、今年の傾向が浮き彫りになってきました。最大の特徴は何より応募が多いことです。実はすでに昨年の応募数を超えました。なぜでしょうか。現時点でつらつら考えるに、今年は大きなニュース、衝撃的なニュース、身近なニュース、暮らしに直結したニュースが多かったからではないでしょうか。項目を見てみると、目に付くのは新型インフル、不況、政権交代。また、凶悪犯罪も例年よりも多いですね。こうした「波乱の一年」が皆さんの投票につながっているのでしょう。投票の多さは、まさに今年という一年を表現しているのです。
 ベスト10の行方はどうなるでしょう。現時点で明かすわけにはいきませんが、事前の予想と比べると、明るいニュースを皆さんが選ばれる傾向が強いようです。凶悪犯罪や不況など芳しくないニュースが多かった年を象徴するベスト10になりそうですね。(閑)

2009年12月15日

鳩山政権の戦略に注視

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 日米関係はもっと平等にすべきと思う人? YesかNoかを求めた質問者は英国紙フィナンシャルタイムズのフィリップ・スティーブンス記者。東京都内で9日開かれたフォーラムにて日本の新政権に対する海外の視点を伝えていました。
 「欧米のオピニオンリーダーが見た政権交代後の日本」がフォーラムのテーマ。聴講者に先の質問をした同記者は「日本はアジアの関係を伸ばさないと間違い」「米国の庇護(ひご)でのんきに暮らしていてはできない」などと説き、11日付の同紙では「日本の安易な米国との結婚は三角関係を招く」との見出しで中国の台頭を背景にした日米同盟の転機を展望していました。
 同盟関係を左右する米軍普天間飛行場移設問題とはいえ、沖縄県での出来事にどこか〝傍観者〟になっていましたが、米国との関係だけでなくアジア全体にも視野を広げると、関心は増す。環日本海交流圏に位置する鳥取県の地元紙記者として新政権の外交防衛戦略を注視しています。(風)※写真はフォーラムに出席した海外メディアやシンクタンクの面々 

2009年12月14日

カメムシ

 「カメムシが多い年は大雪になる」との言い伝えを聞いたことがありますが、今年は、冬場になっても連日、但馬支社の社内にカメムシが入ってきます。そこでカメムシについて雪と関連づけて記事にしようと取材に取り組みました。しかし、県や町によると、農業被害もあまり報告されておらず、逆に例年に比べ少ないぐらいとのこと。結局、わが社の周りだけ多いとの結論で記事はボツに。それでも先日来社された方から「うちも多かった」との証言をいただき、ことしは雪が多いのではと注目しています。kamemusi.jpg 
 ただ12月中旬になろうとしている今でも但馬にはまとまった降雪がありません。但馬支社のエリアである兵庫県美方郡には、多くのスキー場があり、雪不足が地域経済に大きな影響を及ぼすだけに心配です。ただでさえ厳しい経済状況の中、雪不足が重なるのは避けたいところです。
 鳥取から但馬に通勤しているわたしとしては、平野部に積雪が多いのは困りますが、山間部の降るのは大歓迎。「カメムシの言い伝え」に期待しています。(荒)

2009年12月08日

県職員としての誇り

 鳥取県の不正経理問題が、知事部局の他の部署や県教委、県警まで広がりました。今回問題が発覚した際、「調べればまだまだ出てくる」とささやかれていましたが、現実のものとなりました。
 平井伸治知事はこれを受け、県職員に向けての緊急メッセージを発表。「県民、そして地域のために仕事をする。県民の負託を受けて公金を管理する」とし、「県職員としての使命感、誇りを忘れていないか」と呼び掛けます。県民の側からすると、当たり前のことですが、その当たり前のことをトップがメッセージとして発せねばならないところに、現状がよく分かります。
 調査結果では、業者に虚偽の請求書を書かせたり領収書の受取日を変えるなど意図的に伝票を改ざんしていたことが明らかになりました。公務員として、あってはならないことです。この実態を見て、県民はどう思うでしょう。コンプライアンスという言葉だけでなく、よほどの強い決意を持って取り組まなければ、信頼は回復できません。
 8日のコンプライアンス確立本部では「会計規則を逸脱しても罪悪感がなかった」(出先機関)という反省の弁もありました。「結局は心の問題」(県教委)との指摘も。会議では、コンプライアンス強化運動期間の設置や不正経理にかかる処分の見直しなどを確認しましたが、全職員が一丸となり二度とこんなことが起こらないようにしないと、本当に県民は離れてしまいます。
 民間や農業者らはこの厳しい環境の中、必死になって明日を築こうとしています。1円を稼ぎだすのも大変なことです。そんな中で県職員が公金をずさんに扱っている、その意識がない。情けないことです。外に出て県民と話をし、声に耳を傾けてみてください。いかに自分たちが恵まれているか分かるはずです。そういった謙虚な気持ちがあれば、不正経理などできるはずがない。県職員が思っている以上に、県民は今回の事態を重く、厳しく見ています。
 知事のメッセージの中に、こんな一文があります。「私たちの仕事は県民の皆様に支えられています。そして、その信頼は、職員一人ひとりが誠実に職務を遂行し、県民の幸福で充実した生活の向上に貢献することで得られるものです」
 県民が誇りに思えるような、県庁の姿を見せてください。(鵜)
 

2009年12月05日

方言は社会の潤滑油

 今年5月から「読者のひろば」面でスタートした音読キャンペーン「ふるさと とっとりの民話」が好評です。鳥取県連合婦人会が2004年に編集した民話集ですが、県内各地の高齢者から採話し、方言がふんだんに使われています。鳥取弁はなじみ深いのですが、中部や西部の方言は新鮮で楽しい。県内で多様な方言があることを再認識しました。
 鳥取の本社にも中部や西部出身者、県外出身者が多く、〝言語〟はさまざま。「言っただってえな」「おったじゃって」「おんなっただって」「おりゃあせんか」「知っとーなかいな」「どげした」…
 標準語がデジタルなら、方言はアナログ。方言は廃れゆくといわれていますが、まだまだ引き継がれています。地方文化を残すためにも、社会生活の潤滑油とするためにも使い続け、子どもたちにも残していきたいですね。(舎)

2009年12月04日

もったいないなあ

 先日、倉吉市関金町に行ったついでに、「木の実の里」を訪れました。晩秋のこの時期、同町に行くと「日本の原風景」に出合えます。特にお気に入りは山守の谷の明高。道路の両側に見える山の木々が色づき、車で走っていても落ち着いた気持ちになります。
 大山池から周囲の景色を楽しみながら遊歩道を歩いていくと、目の前に広々とした空間が広がります。ここが木の実の里。蒜山や大山が眺望でき、絶好のロケーションです。芝生広場や東屋もあり、家族で訪れても。隠れた穴場といっていいでしょう。
 4、5年ぐらい前、この里のしゅん工式を取材しました。記念碑などが立つ場所に、かつて倉吉と関金を結んでいた倉吉線のレールが枕木もそのままに、未来に向かっていく形で設置されています。当時は倉吉市と旧関金町の合併話のときで、非常にシンボリックな感じをコラムにした記憶があります。
 木の実の里は、旧関金町が進めた地域全体を一つの博物館と見立てる「田園空間博物館事業」の核の一つとなるものでした。この事業に合わせ、グリーンツーリズムを推進し、都市と農村との交流、地域の活性化に結び付ける狙いでした。町内をいくつかの地区に分けて、それぞれ住民が知恵を出し合いその地区の活性化案を作成。町内にハムの加工施設や炭焼き小屋、水車小屋などができました。地域の農業用水を利用したイベントなど面白い事業もありました。
 合併し新倉吉市が誕生し何年か経過しました。その後の倉吉市、関金地区はどうでしょう。この関金という魅力ある地域がまちの活性化や情報発信に生かされているでしょうか。倉吉は「赤瓦」だけでなく、こんなに素晴らしい地域を持ち、しかも多くのお金もつぎ込まれています。これを生かさない手はありませんし、もったいないという気がします。
 数日前、関金地区の住民と話をする機会がありました。これまでさまざまな形でまちづくりに取り組んできた男性です。「倉吉の人から、関金との合併で財政的にもお荷物をしょいこんだような話を聞くが、なぜそう考えるのか。実際は倉吉は関金という地域を得たことで魅力が加わり、大きな財産を手に入れたんだ」。同感です。ところが合併後、この財産をうまく生かしていない、生かされていないのではないでしょうか。この里についても、知らない人が結構いるのでは。
 木の実の里に限らず、ハード・ソフト両面で「もうちょっと工夫して宣伝すれば」などと思うことがあります。政権交代し事業の見直しや仕分けが注目されていますが、こういうときだからこそ、もう一度地域を見直し、点検し、この地域にとって必要な施策を考え、次の世代に引き継げるように再構築するよい機会かも。一歩ずつ前に進んでいきたい。(鵜)

2009年12月03日

ビフォー小沢、アフター小沢

 意味不明なタイトルになってしまいましたが、民主党のことです。先日、政治アナリストの伊藤惇夫さんが弊社の政経懇話会で講演しました。そこで出たのが民主党に存在する二つの文化です。伊藤さんいわく、民主党は小沢以前と小沢以後の文化に大別することができ、その文化の衝突が政界再編に大きく影響するというのです。
 ビフォー小沢の時代は「大学の文科系サークル」のような雰囲気だそうです。上下の区別はあまりなく、誰もが仲良く、言いたいことを言い合う雰囲気ですね。これに対し、小沢氏登場以降はまるっきり「体育会系サークル」です。上下が厳しく、上が白といえば白という世界です。先の衆院選で初当選した新人議員に対する研修はまさにこの世界です。田中派の一致結束箱弁当という言葉を思い出しますね。
 ビフォー小沢の文化を満喫していた人は、「体育会系」アフター小沢の今に、とてもなじめません。伊藤さんはなじめない政治家を数人挙げていましたが、こうした状態で何かあればそれをきっかけに二つの文化が衝突し、政界再編に発展しかねない―というのが伊藤さんの分析でした。
 なるほど。まるで小沢氏登場は民主党にとってフォッサマグナみたいなものです。政界再編という地殻変動の要因になるのですから。小沢氏の豪腕ぶりの一端がうかがえる講演でした。(理)