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コンビニ増加が語る前兆

 JR鳥取駅周辺にコンビニが増えている記事が紙面を飾りました。特徴的なのが、駐車場がない、または駐車場があまり広くないコンビニが多いことです。公共交通を使う歩きの客が多いということですね。ややひねくれた見方なのですが、ここに街の変化を感じます。
 営業所経済、支店経済という言葉があります。地方の拠点都市には大手の営業所や支店が集まるものですが、この集中によりもたらされる経済的な活性化をさして言う言葉ですね。しかし、最近はこの方程式に変化が生じています。拠点都市の条件が交通網の整備や不況、IT革命で変わってきたからです。鳥取の場合、飛行機の増便、鉄道・道路の高速化で大都市圏から近くなりました。関西どころか、東京への日帰り出張も当たり前の時代になりました。これはとてもいいことなのですが、半面、コストをかけてオフィスを構えたり、社員を定住させなくともビジネスができるようになったことを意味します。さらに、インターネットの普及で離れた顧客との意思疎通も十分図れるようになりました。そして、この不況です。各企業とも経費のかかる出先を統合整理し始めました。
 これらの要素とコンビニ増を重ね合わせると、一つの結論が導き出されるのです。つまり、鳥取の支店経済、営業所経済は弱体化していると。
 米子もそうですが、鳥取でのビジネスは大都市圏から社員を出張させれば十分となりました。よって出先は廃止されますが、代わりに出張ビジネスマンが大幅に増えました。近年のビジネスホテル増がその事実を物語っていますね。そしてサラリーマンの出張につきものなのが、居酒屋です。駅前に全国共通のブランドで県外の人も安心してのれんをくぐれる居酒屋が増えたのが、何よりの証拠でしょう。そしてビジネスマンの需要が次に向くのが、コンビニです。この不況でビジネスマンの懐は寂しく、出張先でそうそう外食はできません。いきおいコンビニの弁当や総菜のニーズが高まり、JR駅周辺のコンビニ出店ラッシュをもたらした、というわけです。
 拠点都市の条件が変わり、この地域の拠点性をどの街が握るのか、という新たな都市間競争が始まりました。山陰の拠点都市は鳥取なのか、米子なのか、松江なのか、それとも不要なのか。コンビニ増加の記事を見て、こんな思いにかられてしまいました。(閑)
 

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