« ソフトクリーム | メイン | 平謝り »

「うみ」

 17.jpg
 「中海は不採算のうみだ」。10年以上前の松江市議会で当時の宮岡寿雄市長がこんな発言をしました。中海干拓淡水化事業で多額の国費がつぎ込まれている現状を表現した言葉です。翌日の新聞はこの発言を一斉に報じましたが、ある文字をめぐり、解釈が二通りに分かれました。
 「うみ」です。
 ある社は「不採算の海」と書き、ある社は「不採算の膿」と記述しました。どうしてこんな現象が起きたのでしょうか。
 二つの理由があります。あらかじめ答弁が分かっている場合、答弁要旨が印刷され記者に配られましたが、宮岡市長は役人が書いたペーパーを持たない人でした。ですから記者によってとらえ方が違ったのです。もう一つは記者が漢字を思い込んで市長に確認しなかったことです。市長に尋ねたところ正解は「不採算の海」だったのですが、間違えた社の記者は確認には来なかったそうです。
 「うみ」と言えば野球賭博問題に関連して大相撲の武蔵川理事長の「うみを出し切る」発言が気になって仕方ありません。問題がここまで根深くなったのは「うみ」を膿だと認識していないからではないかと思うからです。もっと踏み込めば、賭博を自己申告したのは70人弱ですが、賭博をやっていたことを知っている関係者はどうなのでしょうか。あれだけ広がっているのですから知らないはずはないのです。一方、マスコミなど協会を取り囲む人たちはどうなのでしょうか。賭博の存在を知っていながら看過したのは、「うみ」を膿だと思っていても出し切る必要はないと考えていることと同義語ではないでしょうか。
 さらに言えば、膿を告発することが許されない雰囲気が協会に内在していたことが最大の問題です。関係者が賭博を見てみぬふりをしたのも賭博告発の見返りを恐れてのことではないでしょうか。
 この意識がある限り、膿を出し切ったことにはならないはずです。協会トップが言う「うみ」とは何をさすのか、知りたいですね。それによって協会に自浄作用があるかどうか分かるはずです。(閑)

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)