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2010年07月30日

菅首相続投に抱く懸念

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 「国の形を国民にとって自分たちの意思が政治に反映しやすい国にしていきたい」。菅直人首相は都道府県議会議長と懇談した30日の昼食会でこう呼び掛けました。国民の意思が政治に届く。当たり前のことが現政権にあるか、どうか。
 「勢いが無かった」とは小谷茂鳥取県議会議長が見た菅首相に対する感想。臆することなく消費税の10%議論を、との議長側の提言に対して首相の返答はなかったそうです。
 参院選大敗を総括した民主党の両院議員総会で責任論が続出したのは前日のこと。「ねじれ国会」は週明けの衆院予算委員会で本格化します。続投を表明した菅首相に「国の形」をつくる勢いがあるのかでしょうか。
掲載した写真は昼食会後の衆院本会議に臨む菅首相と主要閣僚の面々―。「しっかりしてもらわければいけない」(小谷議長)とは誰もが抱く政治への注文。(風)

2010年07月17日

平井知事の「出方」は

 参院選は、自民党の圧勝に終わりました。接戦が伝えられましたが、終盤に引き離し、終わってみれば約2万5000票の大差でした。選挙のたびに思うのですが、やはり自民は選挙をよく知っています。勝つためにはいま何をしないといけないのかを考え、的確に指示を出し、それに応えられる人材や組織を持っています。民主とはプロとアマぐらいの差があり、この壁を突き崩すのは大変なことです。
 民主は、毎回総括したことが次に生かされないのが問題。引責で代表と幹事長が辞意を表明しましたが、それだけでは根本的な解決になりません。いつまでも連合頼みではなく、県連としてのリーダーシップを発揮しないと、結局は同じことの繰り返しです。
 この結果を受けて、気になることがあります。平井知事の「出方」です。たぶん来春の県知事選には再選を目指して出馬されるでしょう。表明は県議に任せますが、一体どんな形で選挙に向かうのか。知事は初めての選挙でこの点で苦労しています。半面、非常にバランス感覚のある人です。県民から人気が高いのですが、前知事のように「政党の推薦はいらない」とは言えない人。悩ましいところです。
 次も「無所属で自民推薦」が基本線になると思いますが、政権与党の民主はどうするのか。相乗りすれば楽ですが、ますます選挙対応が「弱体化」します。さりとて、平井知事に勝てるだけの人材があるか、見つけられるか。民主の悩みも尽きません。(鵜)

2010年07月15日

タコの予知能力

 サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会でドイツ代表などの試合結果を100%的中させたタコの「パウル」にW杯トロフィーのレプリカが贈られたそうです。タコは赤色を好むだけに、一説には赤色を多く使った国旗を指しただけ、それがたまたま当たったとの指摘が多数上がっています。
 そういえば、思い当たることがあります。子どものころに近所の海へ泳ぎに行った時です。タコ捕獲用の竹ざおを持ったおじさんがいました。さおの先には赤色の板状のゴムをカニの形に切り抜いたものがくくりつけてあります。その海岸は岩浜でしたが、このさおで岩と岩の間のタコが潜んでいそうな場所をつつくと、タコがさおに吸い付いてくるのだそうです。
 何でそんなことが起きるのでしょうか。おじさんは幼いわたしに丁寧に教えてくれました。タコはカニが好きであること、赤い色を好むこと。疑似餌のカニは薄い板ゴムで作っていましたが、これを海中で揺らすと、ひらひらとカニが歩いているように見えるそうです。さおで捕獲するのはタコが岩間にいることや万が一顔に吸い付かれたら呼吸ができなくなり落命の危険があるからだそうです。
 夏休みの海はいろんなことが学べたのです。タコの予知能力の話で昔の夏の海を思い出しました。(理)

2010年07月13日

さんいんせん

 850.jpg「世界一になる理由は何があるんでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか」
 事業仕分けで名をはせた民主党の蓮舫さんの発言です。当時も話題を呼びましたが、参院選で民主党が<2位>になってしまい、再びブームです。なにせ、ライバルの自民党のキャッチフレーズが「いちばん」なのですから。
 昨夏の劇的な政権交代からほぼ1年。今回の参院選を勝って政権の安定感を増幅し、来春の統一地方選で懸案である地方勢力を地固め。自民党にとどめをさして次期総選挙への礎を築き、長期政権を樹立する。これが、民主党の長期戦略だったはずですが、中間テストでもろくも崩れました。
 与党が衆院の3分の2を持たない今回こそ正真正銘のねじれ現象です。<真性ねじれ>などと呼ばれ始めました。
 ところで、皆さんのパソコンは「さんいんせん」と打ち込めば山陰線と変換する確率が高くありませんか。山陰地方独特の現象でしょう。参院選は終わりましたが、山陰線はこれからビッグイベントがあります。余部鉄橋のフィナーレです。全国の鉄道ファン注目のイベントであり、16日の最終列車では多くのファンが名残を惜しむことでしょう。本紙でも14日からの連載企画などを交えながら、誰もに愛された橋のフィナーレを追っていきます。ご期待ください。(理)
 
 

2010年07月09日

立ちキューのなぞ

 友人が東京に転勤することになり、送別会で痛飲しました。そこで話題に上ったのが立ちキューです。全国的には立ち飲み、広辞苑では立ち酒であり、立ちキューはどうも山陰限定用語らしいのです。また、大阪や九州では角打ちとも言います。ますの角で飲む、カウンターの角で飲むなどが語源だそうです。
 では、立ちキューの語源は何でしょうか。
 誰も「立ってキューと一杯やるから立ちキューだ」と言いますが、裏づけとなる資料はありません。80歳近い食の知識人にも尋ねましたが「立ってキュー…」との返事でした。
 そこで目をつけたのがバタンキューという言葉です。キューというオノマトペの意味を知ればなぞが解けるかもと考えたからです。インターネットで検索すると、以下のような説がありました。
①パタンは倒れる音、キューは「圧迫されたり責め立てられたりして発する苦しみの声(広辞苑)」
②カストリ(アルコールの一種)を「バクダン」と呼び、バクダンを飲むと、キューと命が縮むからバクダンキュー→バタンキュー
③キューは浮輪の空気が抜けるオノマトペであり、空気が抜けたみたいにキューと倒れるから
④キューは「消ゆ(きゆ)」で、 意識が消える、眠ってしまう意
 ここから導き出される結論は、キューは意識が遠のいたり眠ってしまうというオノマトペのようです。酒を飲んでキューと寝てしまう。だから、立ちキューなのでしょうか。
 知っていらっしゃる方、教えてください。(理)

2010年07月08日

会社の反対が社会

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 企業破綻、という言葉はいつごろから使われだしたのでしょう。また、企業倒産と企業破綻はどこが違うのでしょうか。そんな問い合わせを読者からいただきました。
 昔は和議申請や会社更生法の適用、破産法に基づく整理などほぼすべてのパターンで倒産という言葉を使っていました。これに対し、破綻という用語は会計そのものは黒字ですが、企業の状態が管轄する法律にそぐわなくなった場合に使用していました。具体的に言えば金融機関がそうですね。管轄する法律が定める資格を満たさなくなったとき、その金融機関は黒字でも存続できません。そんな場合に破綻を用いてきました。ただ、企業再建を前提にした民事再生法が施行されて以来、倒産と破綻は境界があいまいになってきました。法的整理でも再建が視野に入っているわけですから、簡単に倒産と書けません。現在は民事再生法適用を申請した―など事態をそのまま記述するようにしています。
 大相撲の野球賭博問題で、相撲協会は理事長代行を置きました。われわれ民間企業にしてみれば社長の代理を外部の方が務めるのですから、「会社更生法」的な事態です。しかし、再建を前提としているので「民事再生法」的でもあるでしょう。気になるのは、組織の雰囲気に倒産の危機に瀕しているという意識が欠けている部分も見られる点です。「テレビにばっかり出て捜査に協力しない」と指弾された関係者は処分が決まった後、吹っ切れたように笑みを浮かべながらインタビューに答え、見るわれわれに違和感を抱かせました。また、外部の目がないから事態がここまでこじれたとの批判がある中、理事長代行は角界の人間がすべきだとの意見がいまだに根強いそうです。やはり、外部の目がまったくないと身内の論理だけになってしまうのです。奇しくも大相撲中継中止という異例の断を下したNHK会長もアサヒビール出身でした。まさに、会社をひっくり返したものが社会なのです。
 かつて貴乃花親方が横綱昇進の口上で不惜身命の覚悟で相撲道に精進すると誓いました。相撲協会は今こそ、競技としての相撲ではなく、「道」としての相撲に精進する気構えが大切ではないでしょうか。そうでなければ最悪の場合、国から法人として認められない「破綻」もあり得るかもしれません。(理)