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会社の反対が社会

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 企業破綻、という言葉はいつごろから使われだしたのでしょう。また、企業倒産と企業破綻はどこが違うのでしょうか。そんな問い合わせを読者からいただきました。
 昔は和議申請や会社更生法の適用、破産法に基づく整理などほぼすべてのパターンで倒産という言葉を使っていました。これに対し、破綻という用語は会計そのものは黒字ですが、企業の状態が管轄する法律にそぐわなくなった場合に使用していました。具体的に言えば金融機関がそうですね。管轄する法律が定める資格を満たさなくなったとき、その金融機関は黒字でも存続できません。そんな場合に破綻を用いてきました。ただ、企業再建を前提にした民事再生法が施行されて以来、倒産と破綻は境界があいまいになってきました。法的整理でも再建が視野に入っているわけですから、簡単に倒産と書けません。現在は民事再生法適用を申請した―など事態をそのまま記述するようにしています。
 大相撲の野球賭博問題で、相撲協会は理事長代行を置きました。われわれ民間企業にしてみれば社長の代理を外部の方が務めるのですから、「会社更生法」的な事態です。しかし、再建を前提としているので「民事再生法」的でもあるでしょう。気になるのは、組織の雰囲気に倒産の危機に瀕しているという意識が欠けている部分も見られる点です。「テレビにばっかり出て捜査に協力しない」と指弾された関係者は処分が決まった後、吹っ切れたように笑みを浮かべながらインタビューに答え、見るわれわれに違和感を抱かせました。また、外部の目がないから事態がここまでこじれたとの批判がある中、理事長代行は角界の人間がすべきだとの意見がいまだに根強いそうです。やはり、外部の目がまったくないと身内の論理だけになってしまうのです。奇しくも大相撲中継中止という異例の断を下したNHK会長もアサヒビール出身でした。まさに、会社をひっくり返したものが社会なのです。
 かつて貴乃花親方が横綱昇進の口上で不惜身命の覚悟で相撲道に精進すると誓いました。相撲協会は今こそ、競技としての相撲ではなく、「道」としての相撲に精進する気構えが大切ではないでしょうか。そうでなければ最悪の場合、国から法人として認められない「破綻」もあり得るかもしれません。(理)

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