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エチゼンクラゲ大量漂着か お盆前から急増、巨大化
漁業に深刻な被害を与えるエチゼンクラゲ。今年は日本海沿岸への大量漂着が懸念されている。鳥取県内では例年より早く目撃情報が寄せられ、すでに大量のエチゼンクラゲが漁網にかかり始めた。県は漁具の改良や駆除への補助制度を創設し、9月議会に補正予算案を提出する方針で、漁業者に注意を呼び掛けている。
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| 網にかかった大量のエチゼンクラゲの処理に追われる漁業者=2003年10月、山陰沖の日本海 |
県水産試験場(境港市)によると、日本海沿岸では2002年以降、エチゼンクラゲの大量漂着が目立つようになった。昨年、県内への漂着はゼロだったが、今年は例年より1カ月ほど早い7月21日に初めて目撃情報が寄せられた。
お盆前から急に増え始め、県漁協所属の漁船はすでに1回の定置網で最大400匹程度、小型底引き網で30〜50匹がかかっている。目撃されたころは傘の直径が30センチほどだったが、現在は70〜80センチまで巨大化しているという。
過去には最大で直径2メートル、重さ150キロになるエチゼンクラゲも。1回の定置網で多くて3千匹以上がかかり、網を破るなどの被害が相次いだ。
水産総合研究センター(横浜市)によると、エチゼンクラゲは朝鮮半島の東側から南下し、隠岐周辺を通った後、日本海沿岸を北上するという。1日の移動距離は10〜20キロ、速ければ80キロ。「今年は大群が現れる可能性が高いが、その原因の詳細は分かってない」と説明する。
網にかかると、捨てるだけでも作業時間をとられる。「漁業活動に支障をきたすだけでなく、魚の鮮度も失われ、漁具の損傷にもつながる」と県漁協。
田後漁協(岩美町)では数年前、エチゼンクラゲの重みが原因で約5トンの小型底引き網漁船が転覆した。船木祥一組合長(66)は「船員の安全まで心配になる。何とか操業できればいいが」と苦悩を打ち明ける。
本県沿岸に出現した場合、これまでは国の補助事業を活用して県漁協が駆除してきた。しかし、本年度補助事業は県内で年間2千万円程度。事業費は9月末で底を突く見通しで、県水産課は「県内では実態にそぐわない」と指摘する。
エチゼンクラゲは例年、10〜11月が出現のピークを迎えるため、県は独自に3千万円規模の補正予算を組む考えだ。燃油代や漁業者の人件費に充てるほか、特製のワイヤでエチゼンクラゲを切断して駆除する仕掛けの購入などに役立てるという。
同課は「全国的にも珍しい制度。併せてクラゲの来遊予測とその情報提供も随時行い、被害をできるだけ最小限に抑えたい」と話している。
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