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境港 単価アップ、ブランド力向上 準備着々

2010年01月21日

 昨年、カニかご漁船に十数年ぶりの新造船が導入された鳥取県境港市で、来年度は巻き網船を更新する方向で議論が進んでいる。合わせて岸壁で魚を選別し、これまで加工に回されていた魚の中から高く売れる魚を選び出す設備も初めて導入する。早ければ今年末にも新造船と新設備が稼働する予定で、境港産水産物の単価アップとブランド力向上を図る。

松浦漁港のセレクター設備=境港水産振興協会提供

 国の制度を受けて進められる境港地域水産業構造改革推進プロジェクトの一環。本年度から始まったベニズワイガニでの取り組みではカニかご漁船1隻が更新されたほか、衛生面の向上を狙った荷揚げ作業の改善なども行われた。

 来年度は新たに水産物の付加価値向上を狙って境港の主力漁法・巻き網で取り組みが行われることになった。大型巻き網漁では通常、5隻で船団を組んで操業しているが、本船と、魚を光で集める灯船(ひぶね)を兼ねた船を新造し、4隻で船団を組む方法で省エネとコストダウンを図る。

 一方、捕った魚はこれまでは陸上でトラックに積み替えて計量され、加工会社に運ばれていたが、その方法も一部改める。魚を選別する「セレクター」と呼ばれる設備を導入し、より単価の高い鮮魚として扱うことができる魚をより分け、単価アップを図る取り組みだ。

 境港水産振興協会の足立一男専務は「セレクターの導入でアジやサバ、イワシの中から2割程度が鮮魚として流通できるのでは。最低でも単価を2割アップしたい」とする。昨年にはセレクターを導入している長崎県の松浦港を視察するなどしている。

 現在申請に向けた準備が進んでおり、3月にも申請し、審査を経て承認される見通し。また、境港に水揚げしている島根県・隠岐の中型巻き網の2船団についても同プロジェクトによって船を更新する計画もある。

 県境港水産事務所の松沢以尚所長は「消費地からも『境港のブランド力向上を』という声を聞く。境港の水揚げ量の8割を占める巻き網で付加価値向上を図り、今後の長期戦略も検討したい」と話している。



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