2016年10月28日

罹災証明交付へ 被災市町フル回転

 鳥取県中部で最大震度6弱を観測した地震は、28日で1週間。中部1市4町の住民生活は徐々に落ち着きを取り戻しつつある半面、住宅の再建、修繕で行政支援を受けるために必要な「罹災(りさい)証明書」交付に伴う申請や被害届の件数は、27日午後3時現在で計3132件(本紙調べ)に上った。被災市町には県外自治体職員による応援部隊も入り、一日も早い復旧へ向けフル回転している。

 1818件の被害届が寄せられている倉吉市。市役所窓口では市民が市職員に説明する姿が後を絶たない。瓦や壁が壊れた会社員の三木小百合さん(53)=同市伊木=は「改めて家を見ると、かなり壊れている箇所があった」と話し、自営業の林原一紀さん(42)=同市福守町=は「母親の家が大きく壊れた。(修繕の)負担が軽くなれば」と語った。

 市は28日から関西広域連合加盟自治体の職員派遣を受け、3人一組7班態勢で現地調査を加速させる。市税務課の谷口剛課長は「(被害の)判定はデリケートな面もあるので、同じ基準で判断できるよう職員間で打ち合わせをしている」と強調。市は年内には全ての被災者に罹災証明書を交付できるよう取り組む方針だ。

 家屋の全半壊が集中した北栄町では、27日までに701件の申請があった。受け付けを支援する徳島市納税課の梶崎富士雄主査(49)は「住民は生活のリズムが狂い、心の負担も大きいだろう。できることはなんでも支援したい」と話し、北栄町職員と連携し作業を進めた。

 三朝町は206件、湯梨浜町は321件、琴浦町は86件の申請を同日までに受け付けている。

 ただ、被災市町の事務作業は多忙を極め、現地調査も思うように進まない現実もある。

 県は、被災世帯の支援で軽微な破損でも規模に応じて1~5万円の「支援金」を支給する制度を新設。北栄町税務課の大庭由美子課長は「損傷率1%でも支援金が出るので、申請件数が増えるのでは。申請を受けるのが精いっぱいで、罹災証明書をいつ交付できるかめどが立たない」と現状を明かす。

 また、市町の関係者からは「(支援金申請で)県の様式が決まっていないため、どういう情報が必要なのか分からない」との声も上がってる。

 生活基盤の再建へ向けた公的支援に期待する被災者は多く、県住まいまちづくり課は「来週初めには様式案を市町に示したい」としている。(取材班)