2017年1月11日

震災乗り越え開店 倉吉・集える場「ほっとここ」

 鳥取県中部で最大震度6弱を観測した地震で被災し、一時はオープンが危ぶまれた倉吉市越殿町の誰もが集える場「ほっとここ」が周囲の支援で昨年末、オープンにこぎつけた。6日は今年初めて開かれ、昼食から夕食までの時間帯に家族連れや高齢者らが次々と訪れ、ボランティアスタッフの心尽くしの料理を食べながら会話に花を咲かせた。

 学習塾を経営する傍ら民生委員としても活動する田中昭子さん(67)が「子どもたちから高齢者までがおいしい食事や学習を通して交流できる、ほっとできる空間をつくりたい」と、「ほっとここ」の設立を計画。

 昨年11月にオープンする予定だったが、10月の鳥取中部地震で建物が大きな被害を受けた。インターネットで寄付を募るクラウドファンディングで目標を上回る67万円が集まり、屋根の修理費に充てることができた。12月のオープン時には約120人が訪れる大盛況だった。

 6日は、10人以上のボランティアが正月にちなんだ料理を100食以上準備。昼食には約60人が訪れ、夕食は小さな子どもを連れた家族連れや男性の姿もちらほら見え、17席が満員になった。

 92歳の母と訪れた60代の女性は「普段は2人での食事。ゆっくり食べられ、おいしい」と味わった。別室では女子高校生2人が熱心にテスト勉強し「普段は図書館で勉強しているが、近くにこういう場所ができてうれしい」と話した。

 食材は市社会福祉協議会や知人、近くの住民らから提供があるものの、建物の修理費や食材費などは田中さんの持ち出しで賄う。田中さんは「多くの人に支えられてオープンできて幸せ。来られた方が帰るときはもっと笑顔になるような居場所をつくりたい」と意気込む。次回のオープンは21日。(吉浦雅子)