2017年6月18日

豪華寝台「瑞風」デビュー 山陰路駆け抜ける

 山陰・山陽を周遊するJR西日本の豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス 瑞風(みずかぜ)」が17日、デビューした。一番列車が大阪駅を出発。京都駅を経由し、山陰路を駆け抜けた。高級感あふれる「走るホテル」は、周遊地域の振興の期待も担う。

 一番列車は1泊2日のコース。城崎温泉駅(兵庫県)に寄り、鳥取、島根両県を通って18日に終点の下関駅(山口県)に到着する。17日夕刻には但馬(兵庫県)の香住、浜坂両駅、鳥取県の東浜駅に臨時停車し、それぞれ歓迎を受けた。

 大阪駅では出発式が行われ、多くの鉄道ファンが集まった。大阪府吹田市の小林あやかさん(39)は、2015年3月まで札幌と大阪を結んだ先代の「トワイライトエクスプレス」の旅で知り合い結婚したばかりの夫と、新婚旅行で一番列車に乗車。「歴史的な列車に乗せていただき、すごくうれしい。特別な時間や空間のすべてを楽しませてもらいたい」と満面の笑みを浮かべた。

 瑞風が大阪駅を出発すると、集まった人たちは拍手をしたり、手や旗を振ったりして見送った。神戸市須磨区の小学3年森元大地君(9)は「先頭車両がとっても格好いい。乗ってみたいな」と興奮した様子だった。

 瑞風は10両編成で、展望車2両と客車6両、食堂車とラウンジカーが連なる。客室は1車両1室の「ザ・スイート」など全16室で定員34人。旅のルートは五つあり、料金は1人25万~125万円(2人1室の場合)。

 調度品は沿線各府県の工芸品を使用し、「ザ・スイート」の通路には人間国宝、前田昭博氏=鳥取市=の白磁を展示。ラウンジカーには造形作家、徳持耕一郎氏=同=の鉄筋アート、一般客室のデッキや通路には因州中井窯=同=の鉢や境港市出身の世界的に有名な写真家、植田正治氏の作品が飾られている。

 沿線では運行を機に地域の魅力を発信しようという動きが活発化。鳥取県岩美町は、海に面した旧保育所をイタリアンレストランに改修し、乗客に地元食材を使った食事を楽しんでもらう。住民も郷土芸能の「東浜音頭」を復活させて披露。地豊かな自然を体験してもらう地引き網なども準備している。

 鳥取県内には20日に鳥取駅、23日に東浜駅に停車し、乗客が観光を楽しむ。

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