2017年9月6日

1500年前の墓24基確認 安来・米垣横穴墓群

 島根県安来市教委は5日、同市黒井田町にある古墳時代後期(6世紀以降)の米垣横穴墓群で、市内最多の24基の横穴墓を確認した、と発表した。須恵器や鉄製大刀、銅製耳環(じかん)など副葬品が豪華で、地区の有力者を葬ったとみられる石棺がある墓も1基あった。同市の飯梨川東側には横穴墓群が集中しており、約1500年前の地域の埋葬形態や暮らしを知る貴重な資料となる。

 米垣横穴墓群は、中海湖岸から約500メートルの丘陵(高さ約20メートル)の西側斜面にある。土地区画整理事業に伴い市教委が本年度、本格的に調査している。

 24基のうち最大は奥行き3・5メートル、高さ1・8メートル、幅2・7メートル(入り口の幅80センチ、高さ90センチ)で、入り口は閉塞(へいそく)石で閉じてあった。中から須恵器や鉄製の大刀、刀子などの副葬品、大腿(だいたい)骨とみられる人骨が見つかった。

 別の横穴墓からは、石棺(長さ1・9メートル、幅60センチ、深さ28センチ)が一つ確認された。

 市教委文化財課の大塚充 主幹は「中海に近い場所なので、生産基盤と 思われる交易や農耕の 元締だった人の墓では」と推察する。

 須恵器のかめの破片を敷き詰めた須恵器床を持つ横穴墓や、造るのを途中でやめた横穴もあった。24基のうち9基は、入り口が閉塞石でふさがれていた。一つの横穴墓には通常、数人が埋葬されるという。

 周辺には、県指定史跡の毘売塚(ひめづか)古墳や高広横穴墓群、小汐手(こしおで)横穴墓群など同種の遺跡が点在する。(酒井建治)

 ◇現地説明会は9日午前9時半から。問い合わせは電話0854(23)3240、市教委文化財課。