2018年7月12日

山陰「東の玄関」確保 「はくと」14日部分再開

 西日本豪雨の影響でJR因美線の一部と伯備線の岡山県側が不通となり鳥取、島根両県の観光などに影響が出ている問題で、JR米子支社の梅谷泰郎支社長は11日、因美線・智頭急行経由の特急「スーパーはくと」の運行を智頭-京都間で14日から部分的に再開する方針を明らかにした。1日5往復で、鳥取-智頭間は代替バスでつなぐ。陰陽を結ぶ鉄道ルートが寸断される中、山陰の「東の玄関」を確保し、影響を最小限に食い止めたい考えだ。

 JR西日本は同日、伯備線豪渓(岡山県総社市)-上石見(日南町)間について、運転見合わせが1カ月以上の長期間に及ぶとの見通しを発表。同線経由の特急「やくも」「サンライズ出雲」は当面の間運休するとしており、山陰の観光や経済への影響は不可避だ。

 同支社によると、「やくも」は2000年の鳥取県西部地震で5日間運休し、同年10~11月にも大雨の影響で21日間運休。ただ、1カ月以上の長期間に及ぶのは「今までにない」(同支社)という。

 梅谷支社長は鳥取県庁で開かれた豪雨対策会議に出席し、平井伸治知事に両路線の被災状況を説明。伯備線は倉敷-上石見間で土砂流入や斜面崩落が8カ所で発生、変電所も水没し「被害が非常に大きく(復旧の)工事計画が立てられていない」と述べた。

 一方、因美線は因幡社(鳥取市用瀬町)-智頭(智頭町)間で護岸流出が2カ所、300立方メートルの土砂流入が1カ所で発生。信号ケーブルが線路両側にあるため手作業にならざるを得ず、復旧に少なくとも2週間を要するとの見通しを示した。

 その上で因美線、伯備線不通による山陰の観光、経済などへの影響を考慮し「14日から智頭-京都間に『スーパーはくと』を1日5往復走らせるよう調整している」と説明。鳥取-智頭間の代替バスのめども立っており、山陰と京阪神を結ぶ当面のルートを確保したい考えを示した。山陰線経由の特急「はまかぜ」も12日に運転を再開する。

 平井知事は「東の入り口が開いたことをアピールし、(山陰線で鳥取から米子へと)横につないでいく必要がある。道路や鉄道を含め入り口が開かれれば、観光客を迎える準備が整えられる」と述べた。

(北尾雄一、田子誉樹)