| 「第88回全国高校野球選手権鳥取大会」が15日から開幕する。本紙が募集した「高校野球の詩」には、大会への熱い思いが数多く寄せられた。代表的な作品を、作者とともに取り上げ、詩に託した思いを紹介する。
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2006/07/14の紙面より
"2けた選手"を応援
レギュラーになれない高校球児にスポットを当て、レギュラーとそうでない選手の一体感、その熱い思いを表現し、優秀作に選ばれた。
校歌の作詞や演歌の作詞を手掛け、作詞をする会社役員としても知られている。最近では鳥取市が公募した『鳥取市民歌』にも伊藤さんの作品が選ばれた。
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書斎で詩作りに情熱を注ぐ伊藤さん
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「実はいわゆる字数にとらわれない自由詩を作ったのは初めてなのです」と伊藤さん。「その初めての詩が優秀作に選ばれるとは、本当にびっくりしています」と話し、これからはポエム作りにも意欲を示している。
鳥取東高の出身で、同校のPTA会長を務めたこともあり、母校の応援はもちろん、寄付集めにも奔走したことがある。「野球はしないけれど高校野球のファンで、今でも母校の試合のある日は球場まで足を運び、応援しています」と語る。
今年の大会は鳥取市の布勢野球場で行われる。伊藤さんは「ぜひ球場に足を運び、ベンチ入りの二けたの選手を応援したい」と、早くも高校球児に熱いまなざしを向けている。
2006/07/13の紙面より
強い思い形にしたい
何度、声をからしたことだろう−。米子松蔭高硬式野球部監督でもある朝西さんの「青春映画のクライマックス」は、最後の大会を迎える選手たちに、映画監督=指導者が送るメッセージになっている。
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試合前のノックをする朝西さん |
グラウンドで毎日繰り返される練習。ウォーミングアップをする選手を遠くに見つめながら、「彼らに対する強い思いを形あるもので伝えたい」と白いキャンバスに絵を描くように、急いで文字をつづった。執筆活動に意欲的な朝西さんならではの思いつきだ。
託した思いは、「2年と4カ月の間、怒鳴ってばかりいた監督の、せめてもの罪滅ぼし」。特に現チームは、先輩たちが築き上げてきた西部地区リーグ戦連続1位を更新できなかった上、礼儀や身なりで何度も監督の怒声を浴びた。
挫折をバネに、練習に励んだ選手。春の県大会で3位に食い込み、3年連続のベスト4入り。先輩の功績を見事に引き継ぎ、「高校野球とは、挫折を繰り返して人間として強くなれるステージ」との監督の持論を実証してみせた。
そして映画は、いよいよクライマックス=最後の夏を迎える。結果がどうなろうとも「好きなように演じるがよい」。どのチームの監督にも通じる、共通の願いではなかろうか。
2006/07/12の紙面より
息子へ感謝伝えたい
清水さんの作品は高校野球で奮闘する息子の一史くん(17)=倉吉東高2年=にあてた激励のメッセージ。何もしてやれない父親の思いを「ガンバレ」のひと言に託した。
草野球をかじった程度ながら、熱烈な野球ファン。息子に寄せる期待は大きく、幼いころから熱心に指導してきた。
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ホームランボールを手に、「ガンバレ」と息子に声援を送る清水さん=湯梨浜町内の自宅
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一史くんは毎朝7時半に高校へ出かけ、練習を終えて帰ってくるのは午後9時半ごろ。食事後の素振り、道具の手入れは、欠かさない。
野球に情熱を燃やす息子の姿に胸を打たれ、「野球で教えてやれることはないが、何か協力してやりたい」という気持ちを詩で表した。
「ガンバレ」という言葉には、感謝の気持ちも込められている。ことし春の県大会準々決勝。一塁側で応援していた清水さんは、打席に入った一史くんを見た時、何となく打ちそうな気配を感じたという。
カウント2−3。まばたきせず、目を凝らした。6球目、一史くんが振り抜いた打球は左中間方向へ。「伸びろ、入れ」。白球は大きな弧を描いてフェンスを越え、2点本塁打になった。
「少年野球のころから応援しているが、目の前でホームランを打ったのは初めて。本当にうれしかった。生涯忘れられない思い出」。それ以来、周囲に恥ずかしいと思われても、思い切り声を出して、声がかれるまで一史くんを応援している。
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