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決勝
2007年07月27日の紙面から
最終日 境が9年ぶり7度目の優勝
「第89回全国高校野球選手権鳥取大会」の最終日は26日、米子市民球場で決勝を行い、境が7−3で倉吉総合に快勝し、夏は9年ぶり7度目、春夏通算では9度目の甲子園出場権を獲得した。
初回に先制を許した境はその裏、浦川の適時打であっさり同点に追いつくと、五回に榧野の適時打、六回には長谷川のツーランスクイズなどで4点リード。投げては山本が失点3の好投でリードを守った。初の決勝進出を果たした倉吉総合だが、エース福本は5連投の疲れを隠せず、7失点。打線は序盤に3点を取りながらも、終盤に得点できなかった。
優勝校の境は8月8日に開幕する夏の甲子園に、鳥取県代表として出場する。
倉吉総合
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100200000 |
3
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境
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10201300×
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7
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| 倉吉総合−境 境は6回、長谷川のスクイズで2走の浦川(中)がホームを踏む=米子市民球場
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〇…境が中盤の五、六回に計4点を挙げて勝ち越し、そのまま倉吉総合を押し切った。
境は1点リードされた一回裏、福羅が右越え三塁打。続く浦川が右前適時打を放ち、すぐに同点に追いついた。その後は点の取り合い。3−3の同点で迎えた五回、境が長谷川、藤下の連打、榧野の内野安打で勝ち越した。六回には一死二塁から福羅が右翼線に適時二塁打を放ち、1点を追加。なおも浦川の右前打などで一死二、三塁と攻め、長谷川が2点スクイズを決めてダメを押した。
倉吉総合は初回、二死二塁の好機をつくり、佐藤が中前にはじき返して1点を先制。四回には二死から佐藤、山田の安打、堀の右翼線適時二塁打などで同点に追いついたが、五回以降は好機であと1本が出なかった。
変幻自在攻め的中
−境−
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倉吉総合−境 境は6回、1死二塁から福羅が右翼線へ適時二塁打を放つ=米子市民球場
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カウントや打順に左右されずバント、そしてすきをついた走塁と、派手さはないが、しぶとく得点をもぎ取る境打線。5連投の倉吉総合のエース福本を妙技で見事に攻略し、境が9年ぶりの頂点に立った。
決勝までの4試合で防御率0・73。全試合を1人で投げ抜いた倉吉総合の福本だが、連投の疲れは隠せず、初回同点に追いつかれ、すでに「気持ちが切れていた」。
境打線は序盤から一塁方向へのバントで福本を揺さぶった。三回には長谷川、藤下が連続セーフティーバント。五回に榧野の一塁へのゴロでカバーに入った福本は息が切れていた。
福本の投球数が100球を超えた六回裏、1点リードの場面で「追加点が欲しかった」と花島監督が動いた。一死二、三塁。2ストライクと追い込まれた長谷川を「打てない」と判断、意表を突くスクイズのサインに切り替えた。
4番打者はこれをきっちりと一塁側へ決め、三走の福羅がホームイン。さらに二走の浦川も、打球の処理で精いっぱいの投手を見て、「いける」と一気に本塁突入。鮮やかなツーランスクイズを成功させ、7点目を奪った。
合計6犠打に、エンドランや盗塁で投手を揺さぶって勝機を呼び込んだ。花島監督は「これまで投手が頑張ってきたので、今日は打線だと言っていた。つなぐ意識が徹底できた」。
最後は打線の奮起で勝ち取った大舞台の切符。9年前の甲子園は、1回戦でわずか1点差で敗れたが、今チームは接戦での強さが持ち味。「校歌を高らかと歌いたい」。花島監督は大会一番の朗らかな口調だった。
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"ミラクル総産"力尽く
−倉吉総合−
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「先輩がかなえられなかった夢を必ず果たす」。目を潤ませながら、胸の銀メダルに雪辱を誓う倉吉総合のエース福本(左)=米子市民球場
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初戦から5試合、合計694球。すべてをたった1人で投げ抜いた倉吉総合の2年生エース福本のほおを涙が伝った。胸には銀メダル。「本当なら…、金メダルが欲しかった…」。泣き腫らした目で、声を絞り出した。
初戦突破し、倉吉総合の校歌を初めて歌った。2回戦では、先制された自分を3年が援護してくれてサヨナラ勝ち。「もっと勝って、3年生と甲子園に行きたい」。チームをまとめてくれた先輩5人に、感謝の気持ちを込めて投げた。
準々決勝、準決勝と勝ち上がり、周りは“ミラクル総産”と湧き上がる。でも、自らの下半身は、4連投からもう限界にきていた。
三回までに3失点。それでも1−3の劣勢から、またもや3年の堀が同点打を放って追いついてくれた。中盤に3−7とリードされても、田村監督は「お前しかいないんだ」。心中する覚悟で送り出してくれた。「最後まで、逆転を信じて投げよう」
気力で投げ抜いたものの、あと一歩手前で…。ベンチ奥で崩れ落ちる福本に、堀が「ありがとう。ここまで来れたのはお前のおかげ」。温かい言葉に、涙で言葉が返せなかった。
昨夏はコールド負け、秋は延長負け、春は1点差で負け。何重もの悔しさからチームは生まれ変わり、先輩後輩関係なく意見を言い合える仲に成長した。そしてこの夏、多くの人の心に倉吉総合の名を残し、歴史をつくった。
「チームが一つになれば、ここまで来れることを教えてくれた」。福本に、3年がくれたかけがえのない財産。「下向くな。胸張って帰ろうぜ」。先輩の言葉に背中を押され、福本の2度目の夏が幕を閉じた。
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福羅と長谷川 決勝で爆発
−境−
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| 倉吉総合−境 境は6回、1死二塁から福羅が右翼線へ適時二塁打を放つ=米子市民球場
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準決勝まで打てなかった2人、福羅と長谷川が決勝になって爆発した。福羅は「今日のために取っておいたんです」と甲子園の出場権を勝ち取ったうれしさを隠し切れない様子。もう一人の打のヒーロー、長谷川も「監督さんが最後まで使ってくれた。期待に応えようと思った」と達成感に満ちた表情で話した。
4番ながら、準決勝まではチャンスで打てなかった長谷川。決勝では勝ち越しの足掛かりとなる内野安打を三回に放ち、六回にはスクイズを決めてダメ押しの走者2人を迎え入れた。
復活のきっかけは、単身赴任で離れて暮らしている父からの電話。決勝前日に「自分を信じて頑張れ」と励まされ、それまでの焦りが消えた。野球を始めたころから、素振りを見続けてくれた父。「甲子園では全力でプレーをしている姿を見せたい」と声が弾んだ。
2番の福羅は初回の第1打席でいきなり三塁打。この打撃を見た花島監督は「お前は相手投手に合っている」。その言葉通り、3安打1打点の活躍で境9年ぶりの優勝に貢献した。
「まだこのメンバーで野球ができる」。子どものころから夢みた、あこがれの舞台に思いをはせた。
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