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特集一覧

2017

vol109“鳥取らしく”学び実践 2017/06/24
vol108冷蔵庫買い替え 電気代安く大幅省エネ 2017/05/24
vol107安全こだわる市民農園 2017/04/23
vol106世代超え楽しく伝える 2017/02/24
vol105温暖化対策にどう取り組む 2017/01/30

2016

vol104激変する鳥取の気候 気象庁・石原調査官が報告 2016/12/23
vol103よみがえれ中海 自然再生への活動を紹介 2016/11/23
vol102企業の社会貢献 取り組み紹介 2016/10/25
vol101減らそう「食品ロス」 2016/09/27
vol100深化する省エネ住宅 2016/08/19
vol99環境と安全な食を守る 2016/06/24
vol98広がる再生可能エネ利用 2016/05/25
vol97エコドライブ体験 2016/04/24
vol96とっとり こどもエコ検定 2016/03/23
vol95省エネ診断で光熱費“見える化” 2016/02/25
vol94広げようエコ活 環境座談会 2016/01/23

2015

vol93次世代資源・メタンハイドレート 2015/12/21
vol92ユニーク エコ活動 2015/10/25
vol91鳥取砂丘を草原化から守れ! 2015/09/26
vol90木質バイオマス発電所稼働半年 2015/08/24
vol89とっとり こどもエコ検定 2015/07/21
vol88中海の環境浄化を目指すNPOの取り組み 2015/06/21
vol87広がる鳥取県産材活用 2015/05/23
vol86エコ生活の達人に学べ 2015/04/25
vol85再生エネ代表 太陽光発電 2015/03/29
vol84究極の低燃費実感 鳥取−境港間をPHVで往復 2015/02/24
vol83マイバッグで行こう! 2015/01/24

2014

vol82官民協働の湖山池アダプトプログラム 2014/12/22
vol81とっとりエコ検定 2014/11/15
 とっとりグリーンウェイブ新聞 2014年度号 2014/10/21
vol80自然を守る達成感 2014/10/20
vol79次世代型ツーリズム推進 2014/09/20
vol78自然のパワー実感 2014/08/28
vol77とっとり こどもエコ検定 2014/07/25
vol76「安全でおいしい野菜」評判 2014/06/22
vol75環境にやさしいまちづくり 2014/05/19
vol74米子で進む「低炭素」への道 2014/04/25
vol73親子で“エコ活”チャレンジ 2014/03/22
vol72環境に優しいエコストーブ 2014/02/27
vol71内窓で快適空間 2014/01/30

2013

vol70とっとり こどもエコ検定 2013/11/29
vol69とっとり次世代エネパーク 見て、触れる環境 多彩な30施設で構成 2013/10/30
vol68とっとり共生の森 官民一丸 守れ カーボン・オフセット 2013/09/27
vol67広がれ 4R 循環型の社会を目指して 2013/08/27
vol66とっとり こどもエコ検定 2013/07/31
vol65自然環境を守り、安全・安心な食担う  2013/06/29
vol64協賛店舗がポイントや割引サービス 2013/05/25
vol63「鳥取エコハウス」普及に力 2013/04/28
vol62県民挙げgreenウェイブ 2013/02/25
vol61新春座談会 より豊かに暮らすヒント 2013/01/29
 
vol.61新春座談会 より豊かに暮らすヒント


2013.1.29
 地球温暖化防止や循環型社会の構築など環境問題が重要な課題となっています。どう生活の中で実践し、未来を切り開いていけばいいのでしょうか。鳥取県内で率先して環境問題に取り組む鳥取大学の本名俊正副学長、鳥取県連合婦人会の田中朝子会長、鳥取県生活環境部の中山貴雄部長の3氏に、2013年をより豊かに暮らすためのヒントを語り合ってもらいました。

◆出席者◆
中山 貴雄氏(鳥取県生活環境部長)
本名 俊正氏(鳥取大学副学長=教育・環境担当)
田中 朝子氏(鳥取県連合婦人会長)

ごみ「出さない」「再利用」重要 中山氏
省エネ生活様式にチェンジを 本名氏
「マイ○○」合言葉に生活して 田中氏
鳥取県生活環境部の中山部長
鳥取大学の本名副学長
鳥取県連合婦人会の田中会長

ごみ問題

 田中 婦人会では生ごみの水切りと堆肥作り、紙のリサイクルの三つの取り組みに特に力を入れています。毎日出す生ごみの量を、水切り前と後で測ってみると、水切りすると生ごみの大幅な減量化につながることが分かりました。会員それぞれが工夫して自分の地域に合ったやり方で実践しています。今後、活動の輪の拡大が課題です。

 本名 大学内のごみについては、分別をきっちりして再利用しやすくしようと各学部が毎週1回、曜日を決めてごみを集めています。新入生に対しては特に分別表を配り、ごみ出し検定試験をして合格者には認定証を発行します。留学生には英語版やハングル版、中国語版の分別表を渡します。その他、裁断した紙は家畜などの敷きわらとし、食堂の食べ残しはコンポストで堆肥にしたり、液肥にしたりして利用します。研究と現場をつなぐさまざまな工夫をしています。

 田中 私たちも活動を次の世代に引き継ごうと、大学生と一緒に取り組む体験事業を計画しています。

 中山 ごみ問題は家庭と事業系の二つの切り分けがあります。家庭や地域でどうごみを出さない生活にするのか、どうしても出るごみはどう再利用するのか、この二つを考えないといけません。鳥大も婦人会の活動も生活や学内での地道な取り組みで、貴重な実践です。県民により広がっていけばと願っています。

 本名 海洋ごみの問題もあります。毎年、学生と留学生数十人、韓国から訪れた大学生20人近くが一緒になって、宮津から米子まで1週間ぐらい移動しながら海洋ごみを拾います。学生の一部は韓国を訪れ、向こうの海洋ごみも拾います。ごみ問題が国内だけでなく海外まで及んでいます。

 田中 海につながる川の掃除をNPOでやっています。実際、川に行ってみるとキャベツやカボチャ、食パンが袋のまま捨ててあります。勇気を出して近くの人に尋ねてみると、上流から流れてくると言われます。自転車やバッテリー、タイヤも含まれています。

 中山 一部分だけでなく、つながりの中で考えないといけません。川の上流から下流までもそうですし、海を通して隣国との間もそうです。ごみが少なくなると、全体の環境を良くします。自分がごみを出さないという小さな視点だけでなく、全体の環境を良くするという大きな見方も大事です。他利の意識ですね。

 田中 町づくりや地域の活性化、ひいては地球環境問題、命にも関わります。活動する拠点は地元ですが、グローバルな視野に立って取り組みたいと思います。

温暖化対策

 本名 温暖化は環境問題の中で一番大きなテーマです。地球全体の生き物の環境を変えますから。原因とされる二酸化炭素は燃焼以外にも有機物が分解するときに出ます。大学ではいろんな研究をしていますが、化石燃料をなるべく使わないよう、生活スタイルも含めて取り組んでいます。

 田中 食料の輸送を考えると、輸入食品は燃料もお金もかかります。その点、作った人の顔の見える地元産は燃料がかからず、安全で体にも合っています。「身土不二」ともいわれ、食育にも通じます。近くでとれた食べ物を食べて暮らすことが大事です。

 中山 県は昨年、節電を県民に広くお願いしました。その結果、中国地方でも1、2位を競うような節電の実績を挙げています。今まではより多くの物を持つことが幸せという考えでしたが、より少なく持つ、持っているものを共有する、そんな価値観が芽生えています。これを節電、省エネに生かすことが必要です。県庁では廊下が暗い、夏は暑くて冬は寒いとお小言もいただきますが、省エネを実践しています。

 田中 先日、県庁の会議に特に厚着をして出席しました。昨夏はクーラーがまだ入りませんと言われました。そんな生活に慣れないといけませんね。

 中山 ファッションやライフスタイルから考えてほしいですね。

 本名 子どものころ、物が少なかったですからたくさん所有することが豊かな生活だと錯覚していました。本当の豊かさは別です。必要な物があればいいわけです。若い人はシンプルイズベストという生活になりつつあり、皆さんの生活スタイルが変わってきています。

 田中 婦人会の努力目標にアイドリングストップ運動や不用な電気プラグをコンセントから抜く運動があります。それを一人一人の県民が実践する運動に高めていきたいです。

 中山 行政は計画やプランを作るだけでなく、皆さんと一緒に実行することを第一に考えることが必要と思っています。どうして皆さんと一緒に日々の生活の中で実践していくのか考えないといけません。

 田中 婦人会では「マイバッグ・マイはし・マイボトル」の合言葉が定着しています。全県でノーレジ袋の運動も展開しています。東部では昨年10月から有料化が実施され、レジ袋の辞退者が9月に40%台だったのが10月には80%台に倍増し、成果が出て喜んでいます。

 本名 私も買い物袋を持っていきます。一つの運動が定着すると、大きな流れになります。

 中山 エネルギー効率を高めることなどは政府や行政がきっちりやらないといけない部分ですが、そこを支えるのは我々の日々の暮らし。どう無駄な資源を使わないかということが一番大事ですね。

環境教育

 田中 環境問題を学習し、暮らしの中で実践することをモットーにしています。周りの人を誘ったり、研修会でも盛んに話し合ったりします。そういう輪をどんどん広げていきたい。

 本名 自然を守りごみを出さないなど、環境教育はなるべく小さいころから行った方がいいです。子どもは先入観がありませんから。

 田中 段ボールでできた生ごみ堆肥を使って栽培したレタスと、使わなかったレタスと、成長ぶりを写真に写した人がいます。生ごみの再資源化の取り組みを、子どもたちと行いたいですね。

 中山 学校教育はとても大切です。県も子どもエコクラブやちびっこエコスタートに取り組み、小学校や保育園などで環境教育に努めています。子どもが率先して学ぶと親も学びますから。

 本名 結果的に子どもの教育が親を教育することになります。

 中山 生ごみでできた堆肥を学校の菜園で使って栽培したり、そうしてできた堆肥で栽培した野菜を学校給食に使ったりすると、子どもたちがリサイクルの大切さを身近に感じることができます。

 田中 婦人会では、地域の子どもたちと土づくりから種まき、草取り、秋の収穫まで1年を通して野菜作りに取り組んでいます。

 本名 鳥大付属農場では、親子農業体験を行っています。実りの秋に自分たちが作った野菜を食べます。物質が循環する意味を子どものうちから感じてくれるでしょう。

 田中 子どもが学校の菜園から持って帰った野菜が曲がっているといって、スーパーで購入した野菜の方がいいというお母さんがいました。親の教育も必要ですね。

 本名 鳥大には掃除道入門という授業があり、掃除の仕方を徹底して学びます。数回の講義の後は実技で、トイレの掃除と溝のゴミ掃除をします。トイレ掃除はトイレそのものとともに心もきれいにします。学生は最初、嫌々取り組みますが、だんだん変わってきます。気持ちが前向きになり、自分の生活の無駄をなくし部屋をきれいにします。率先して学内のごみを拾います。トイレも熱心に掃除するのでいつもピカピカです。最近は近くの高校まで出かけてトイレを掃除しています。

 中山 掃除の出張ですか、すごいですね。

 本名 掃除が気持ちを切り替える良いきっかっけになります。長続きの活動の秘訣(ひけつ)は、楽しみながら行うことでしょう。

 中山 環境保護というと制約的だったり我慢を強いたりする面が強く出がちですが、楽しいというイメージも大事ですね。

エネルギー対策

 田中 大きく言えば、原発とどう向き合うかということだと思います。私たち婦人会は30年ほど前、鳥取市青谷町に原発構想が持ち上がった時、先輩たちが原発のないふるさとにしようと反対運動を展開しました。その貴い教訓や成果を大切に受け継いでいきたい。さらにどのエネルギーにもとらわれることなく、物をたくさん持たない、エネルギーをたくさん使わない暮らしを工夫していきたいです。

 本名 生活スタイルを変えながら、新しい電力供給源を多面的に開発することが大事です。実際、節電はそれなりにできますから、生活スタイルを変えていけばもっとエネルギーが少なくて済みます。大学では太陽光や小水力、風力など自然エネルギーによる発電の研究が進められており、新しい展開を期待しています。

 中山 持続的な社会をどうつくるかということが大きな課題になっています。行政も再生可能エネルギーの導入を県民に勧めて、理解が進んでいます。県内では家庭や小さな事業所の太陽光発電が飛躍的に伸びています。今後もエネルギーの地産地消、より環境にやさしいエネルギー革命に取り組みたいですね。

 さらに環境を象徴する動きが、新年度のとっとりグリーンウェイブです。全国植樹祭、エコツーリズム、全国都市緑化フェアを県内で開催します。緑は環境と同義ですから緑を再評価しより環境にやさしい暮らしに変えていく、さらに鳥取の自然を見直す、そういうきっかけにしたいですね。

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