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vol.87広がる鳥取県産材活用


2015.5.23

住宅の木造率増加、公共施設の木造化…
環境・経済 両面で期待


智頭杉がふんだんに使われた智頭中学校の多目的ホール
八頭町山上に完成したチップ工場。県内の間伐材などが次々と破砕機に運ばれ、瞬く間に大量の木材チップが排出される
 鳥取県産材の生産が増えている。製材用や合板用、木材チップ用などに幅広く活用されており、今後は境港市で2月に稼働を始めた木質バイオマス発電所への木材チップ用の供給も急増すると見込まれる。県内林業の活性化で、地球温暖化を防止する効果も期待される。県内の現状を探った。

▽8割台に増加

 鳥取県は総面積の74%を森林が占め、約12万3千ヘクタールの人工林が広がる。戦後に植林されて伐採時期を迎える人工林の杉やヒノキが毎年70万立方メートル増える半面、素材(原木)生産は約23万1千立方メートル(2013年)にとどまり、需要と販路の拡大が急務となっている。

 県内の原木生産量は、合板用の増加に伴い、06年から増加に転じ、現在までに倍近くまで伸びた。このうち、製材用の木材は主に個人住宅に利用されており、行政の取り組みにも力が入る。

 県は2002年に「木の住まい助成制度」を導入。一定割合の県産材を使用した住宅に対し定額を助成する独自の制度で、現在は最高100万円が助成される。制度導入後、県内の住宅着工数に占める木造住宅の割合(木造率)はそれまでの4割台から8割台に増加した。

 現在は住宅への支援制度しかないが、県は店舗などモデル的な民間施設を、県産材を活用して建設・リフォームする際に補助対象となる新制度の導入を検討している。

▽行政が率先

 木材の心地よい香りが漂い、ぬくもりが感じられる。智頭町が総工費約22億円をかけて建て替えた智頭中学校(智頭町智頭)の新校舎。木造かわらぶき2階建て延べ床面積4660平方メートルで、内外装に智頭杉がふんだんに使われている。

 町民から寄付を受けた多数の杉の大木も有効に活用。正面玄関前の巨大なポーチや多目的ホールの8本のシンボル丸太に使用され、杉の町をアピールする。

 国は公共建築物への木材利用を促進する法律を2010年に施行した。県も、県産材需要拡大に向け新築公共建築物の原則木造化を進めている。市町村にも協力を求め、2009年以降、全県で65棟の公共施設が木造化・木質化された。

 行政が率先して県産材を活用することで、需要拡大の出口対策にしようという狙い。その成果が徐々に見えている。

▽チップ需要急増

 「再生可能エネルギーによって林業復権のチャンスを得た。山を余すところなく活用し、地域経済の活性化に貢献したい」。4月27日にあった山陰丸和林業の木質チップ製造工場(八頭町山上)の開所式で、北岡幸一社長が意欲を語った。

 敷地面積は約2ヘクタール。八頭中央森林組合の大規模貯木場も併設。木材は選別され、住宅用建材や合板材料は業者に出荷。間伐材などが隣のチップ工場に持ち込まれる。

 工場はチップを保管する大型サイロと移動可能な車両型の破砕機、重機で構成。年間約3万立方メートルの燃料用チップ生産が目標で、当面は境港市の木質バイオマス発電所などに納品する。

 県内のチップ工場は4カ所目。今後も県内外で木質バイオマス発電が計画されており、これまでの製紙用も加えると、木材チップの需要は急増すると見込まれる。

 森林には水源のかん養や地球温暖化の防止といった公益的機能がある。県県産材・林産振興課は「県内で生産される木材の需要が拡大することで森林の整備が進み、環境面での貢献が期待される。さらに、森で働く人々や山林所有者にもお金が回り、地域の経済に効果が波及する」と話している。

トップが語る環境問題

培養土・液肥販売に注力

北溟産業 (倉吉市岡) 
代表取締役社長 中川 優広

 一般廃棄物・産業廃棄物の処理をはじめ、樹皮・木くず、動植物残さなどを原料とした培養土などの生産・販売を行い、緑化事業を通じた環境保全にも力を注いでいます。培養土・液肥では8種類の商品があります。昨秋には生ごみから製造した液肥をパワーアップさせた「エコロジューZ」、今年はバーク堆肥に竹のパウダーを配合した培養土「とっとりエコダー」が県認定グリーン商品になりました。商品はイベントで販売した際も大好評。今後は液肥と培養土のセット販売を行い、宅配(県内在住で5千円以上の購入)にも力を入れていきます。


ウォッチ地球環境

北極海生態系に負の影響

ロシアとアラスカに挟まれた北極海の一部チュクチ海の海氷上で見つかった生態調査最小の大型海洋哺乳動物セイウチ(アメリカ航空宇宙局ホームページより)
 北極海周辺の海氷は、秋冬に凍結し春夏の間に解けますが、近年その結氷期間の短縮と海氷平均面積減少の詳細が、アメリカ航空宇宙局(NASA)など実施のマイクロ波計測より判明しました。大半の地域で5〜10週間長い溶解時期、一部の地域では20週間もの長期化が観測されたのです。  大型の海洋哺乳類にとって海氷は、食事や繁殖、休息、毛や角が抜けかわる際の重要な場です。アザラシは繁殖や子育てのために、ホッキョクグマは餌取りの拠点として、生存になくてはなりません。温暖化により海氷範囲が狭まったり、溶解のタイミングがずれたりすることで、それらの動物の繁殖や移動に影響が出始めているとの報告もあり、生態系への負の影響が危惧されています。  命の宝庫である北極の海の生態系が崩れることは、海を介してつながるわれわれの暮らしとも無関係ではなく、早急に対策を講じることが求められています。  (鳥取県地球温暖化防止活動推進センター 関口浩太)
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