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vol112紙類回収、リサイクル 2017/10/28
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vol.112紙類回収、リサイクル


2017.10.28
 
 地球温暖化やごみ問題など深刻化する環境問題の解決に向けて、企業もNPOもさまざまな環境保護の活動に励んでいる。その地道な取り組みを取材した。

(有)赤碕清掃 (琴浦町赤碕)

赤碕小5年生に「もったいない運動」など環境についての話をする岡崎社長
自治会単位の回収ステーションを訪れ、専用車で紙類を回収する社員=琴浦町内

 毎日大量に捨てられている紙をリサイクルし、ごみを減らすことはできないか−。琴浦町赤碕の赤碕清掃(岡崎博紀社長)が取り組む「もったいない運動」は、貴重な資源を何とかしたいという社長の思いから始まった。

 きっかけは、岡崎社長が、自社のごみの半分以上が紙くずですべて可燃ごみとして捨てていることに気付き、再資源化できないかと考えたこと。

 早速、紙類を無償で回収して再資源化することで可燃ごみの減少につなげようと、町内の事業所などに声を掛け、分別してもらった紙類の回収をスタートさせた。賛同する事業所は徐々に増え、さらには町外にも広がり、今では中部地区の約700カ所で回収している。

 また、同運動は一般家庭にも拡大。琴浦町内の自治会で賛同してもらった箇所に専用の回収ステーションを設置。現在では約100カ所にもなる。自治会単位の回収は今年で7年目になり、町民にも浸透。よく利用している女性は「いつでも出したい時に出せるので、とても助かっている。今後も続けてほしい」と重宝している。

 運動を続けていることで、地元の子どもたちとのつながりもできた。毎年、赤碕小(同町赤碕)5年生が環境についての授業をしていて、講師として岡崎社長が招待されている。

 岡崎社長は「回収ステーションを知っていたり、家でも分別していると聞き、とてもうれしい」と子どもたちにも浸透していることを喜ぶ。

 この運動を始めて今年10年目。当初、回収量は月30トンほどだったが、現在は130トンにもなる。岡崎社長は「利用者が増えるよう、取り組みをさらにPRしていきたい」と話している。


地域の川をきれいに NPO法人 八東川清流クラブ

八東川クリーンアップ大作戦でごみ拾いに汗を流す子どもたち=4月22日
川遊びフェスタで、手作りいかだやカヌー乗りを楽しむ子どもたち=7月29日

 NPO法人「八東川清流クラブ」(矢部博祥理事長)は、鳥取県東部を流れる千代川水系最大の支流、八東川の環境保全活動を展開する。流域住民らが参加したクリーン作戦をはじめ、小学校の出前授業や川遊びイベントなど多面的な活動を通して、地域活性化に貢献している。

 クラブは2003年、矢部理事長ら小中学校時代の同級生4人が、子どもの頃に遊んでいた八東川を守り、その大切さを次世代に伝えようと立ち上げた。現在のメンバーは20人。若桜町から八頭町、鳥取市河原町までの八東川約30キロを対象に活動する。

 メインの活動は、05年から毎年4月に行うクリーン作戦。旧八東町の範囲だけだったが、15年からは県や八頭町、若桜町、鳥取環境大と連携し、八東川全域に広げた「八東川クリーンアップ大作戦」にパワーアップ。流域住民や鳥取環境大生らも参加し、今年は約350人が流域3カ所でごみ拾いに汗を流した。

 7月下旬には、06年から継続する川遊びフェスタを八頭町東の八東川で開催。地元の八東小の児童ら80人が手作りいかだでの川下りやヤマメのつかみ取りなどを楽しんだ。

 町内の小学校への出前授業にも力を入れる。森の役割や八東川の現状などについて自作のDVDで説明したり、川で水質検査をしたりして、子どもたちに楽しく環境保全の大切さを伝える。年間約10回を予定する。

 このほか、河川敷の草刈りや源流体験、水生生物調査を継続実施し、毎月の会報発行や各種イベントへの出展、環境美化看板の設置など啓発活動にも取り組む。

 クラブ結成15周年を迎えて、流域の人々の意識が変わってきた。かつて河原に散乱していた自転車やテレビなどの大型ごみや産業廃棄物はほとんど見られなくなった。

 矢部理事長は「八東川は地域の宝。若い人にももっと活動の輪を広げて、地域のきれいな水、川を住民みんなで守っていきたい」と意欲を燃やしている。


トップが語る環境問題

清潔な生活環境を保つ

公益財団法人 鳥取市環境事業公社
(鳥取市秋里)
理事長 星見 喜昭

 環境問題でよく話題になるものに、主に産業活動によって生じる水質汚染や土壌汚染などがありますが、身近なものでは、個人や社会の活動で生じるごみの発生の問題があります。

 当公社は、ごみなどの廃棄物の収集運搬や下水処理などを行い、生活環境の清潔な保持に役立つことを目的にしています。まさに、環境問題と正面から向き合って、事業を展開しています。3年後に公社は設立50周年を迎えますが、今後も市民の皆さまの身近な環境問題から着実に解決することを目指して事業に取り組んでいきたいと考えています。

各事業所で3Rを推進

日本たばこ産業株式会社鳥取支店
(鳥取市行徳1丁目)
支店長 太田 好孝

 JTグループでは「3R:リデュース(排出抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)」の活動を推進しています。
 国内における各事業所での日常の生活水の節水や再生水の利用のみならず、再資源化率向上に向け、廃棄物分別の徹底・処理委託業者の見直しなどに取り組んでいます。また、JTグループの商品を購入していただいたお客さまの家庭から排出される容器包装廃棄物については、容器包装リサイクル法に基づき、再資源化向上に持続的に取り組んでいます。

地球温暖化はいま

植林や間伐材利用有効 森林の炭素吸収と貯留

智頭町の山林で間伐を体験した鳥取環境大と米国ミドルベリー大の学生ら。森の手入れは森林の炭素吸収量増加につながる
 森林は二酸化炭素(CO2)を吸収し、それを炭素という形で貯留しています。

 IPCCの第3次報告書によると、海洋域での炭素収支をみると、毎年920億炭素トンを吸収し、900億炭素トンを排出しているので約20億炭素トンの吸収超過(黒字)とみることができます。

 同様に森林などの陸域の植物では毎年630億炭素トンを吸収し、600億炭素トンを排出するので約30億トンの吸収超過、海陸合わせると約50億炭素トンの黒字となります。

 これに対し、化石燃料の燃焼やセメントの製造など人間活動に由来する排出量は65億炭素トンの排出となり、これだけで黒字分が帳消しになってしまいます。

 そしてもう一つ深刻な問題は、森林減少に伴う排出で約20億炭素トン分が排出されています(計35億炭素トンの赤字)。

 この炭素収支を見る限り、35億炭素トン分の赤字幅は森林減少をストップさせるだけで15億炭素トンにまで減らせることが分かります。

 さらに、世界各地で植林活動を広げ、既に森林があれば木を太く大きく育て炭素の蓄積量(貯留量)を増加させることも有効な手段です。さらに言えば、森を維持しながら切り出した間伐材などの木材を長期的に利用すること、化石燃料の代替として利用することも(カーボンニュートラル)、森林が地球環境を保全するための道筋なのです。
 (鳥取県地球温暖化防止活動推進センター長・鳥取環境大教授、根本昌彦)

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