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vol.113寄付型商品やCO2排出ゼロ化


2017.11.30
 
 森林による二酸化炭素(CO2)の吸収量と企業などのCO2排出量を相殺する「カーボン・オフセット」。日南町生山の道の駅「にちなん日野川の郷(さと)」は、CO2排出ゼロの取り組みや全商品が1品1円の寄付型オフセット商品の取り扱いなどにより、日本初のカーボン・オフセットを進める道の駅として全国で注目されている。

日本初 道の駅でカーボン・オフセット推進
低炭素社会実現へ先駆的
「にちなん日野川の郷」日南

 
道の駅に並ぶ地元産の野菜。値札ラベルには「+1円」の表示がある
「+1円」と記され、1品1円が森林支援に使われることを示すポスター

森林は最大の資源

 同道の駅は、日南町が地方創生の要の施設として整備。昨年4月22日の「アースデー」にオープンした。森林が町面積の約9割を占める同町は環境保全に力を入れており、町の最大の資源である森林に付加価値を付けようと、カーボン・オフセット事業を展開する。

 カーボン・オフセットは、自助努力で削減できなかった企業活動などによるCO2を森林などのCO2吸収効果で埋め合わせ(オフセット)する仕組み。町は町有林を調査し、2013年に森林のCO2吸収量を売買できるJ−クレジットを中国地方の自治体で最大級の6604トン取得した。

 道の駅は、このクレジットを使って日本で初めてという二つの取り組みを進める。その一つが、施設運営(電気、水道、LPガス、下水、ガソリン)で排出されるCO2を全て町のJ−クレジットでオフセットすることだ。昨年度は、年間142トンのCO2排出量を実質ゼロとした。

「+1円」見える化

 もう一つのユニークな取り組みが、販売する全商品に1品1円のクレジットを付与する寄付型オフセット商品の取り扱い。プラス1円が全額、町のJ−クレジット購入に充てられ、町の森林整備に活用される仕組みだ。

 例えば税込み300円の白菜はプラス1円の301円で販売される。直売所だけでなく隣接のレストランと売店でも、1商品につき1円がクレジット購入費用になる。

 昨年度のプラス1円の総額は22万円で、町のJ−クレジット28トンを購入。町は町内にある民有林に植える苗木の補助金などに充てた。

 「+(プラス)1円」。ポスターや値札ラベル、領収書にもこう記され、オフセット商品の“見える化”表示で、買い物客に分かりやすく制度を説明する。

 女性グループで初めて訪れた日吉津村日吉津の石田恭子さん(65)は特産のトマトなどを購入し、「+1円」の意味を店員に尋ねた。「この1円が日南町の森を整備し、下流域の水資源を守ることにも使われると知り、納得した」と笑顔で語る。環境貢献意識の啓発にも役立っているようだ。

全国から大反響

 こうした活動が高く評価され、道の駅は昨年12月、低炭素社会の実現に向けた優れた取り組みを表彰する「第6回カーボン・オフセット大賞」(カーボン・オフセット推進ネットワーク主催)の大賞(農林水産大臣賞)を県内で初めて受賞した。

 全国の自治体などから大きな反響があり、視察や問い合わせが相次いでいる。道の駅長の一色正美さんは「地球温暖化をストップするためにも、カーボン・オフセットの取り組みが鳥取の小さな町から全国に普及してほしい」と意欲を燃やしている。


県内10プロジェクト着手 森林J−クレジット


 森林J−クレジットを活用したカーボン・オフセットの取り組みが、鳥取県内で10プロジェクト登録されている。CO2認証量は2万8338トン(10月末現在)で、このうち、4415トンが販売された。

 J−クレジットを購入した企業は、コロッケなどにCO2削減や森林保全に貢献する商品と表示して販売を促進したり、企業の社会貢献として取り組んだりとさまざま。さらに、県から「とっとりの森を守る優良企業」として認定される。


トップが語る環境問題

エネルギーの地産地消へ

鳥取ガスグループ
(鳥取市五反田町)
代表 児嶋 太一

 今年11月、私たちは鳥取市内において下水処理場バイオマス発電所の運転を開始いたしました。本発電所は、鳥取市秋里下水終末処理場内に消化ガス発電設備を設置し、とっとり市民電力が鳥取市より購入した消化ガスを、とっとり市民電力より発電事業者として指定を受けた鳥取ガスが供給を受け発電事業を行うものです。

 これからも私たちは、エネルギー・サービスの地産地消と地域内経済循環を実現し、地域になくてはならない企業グループであり続けることを目指してまいります。

地元児童への「環境授業」

有限会社 赤碕清掃
(琴浦町赤碕)
代表取締役 岡ア 博紀

 地域貢献活動の一環として、地元の小学5年生を対象に「環境授業」を開いています。弊社が取り組んでいるリサイクル事業の内容を説明し、古紙は新しい紙に、生ごみも肥料の原料にそれぞれリサイクルすることができることを伝えています。

 今年、授業を受けた子どもたちが、給食の食べ残しを自分たちの手で肥料にリサイクルする活動を始め、作った肥料を地元の鳴り石の浜に咲いているヒマワリにまいたと報告してくれました。これまで継続してきた環境授業を、子どもたち自らが発展させて、地域に還元してくれたことに、大変うれしく思いました。

地球温暖化はいま

パリ協定と米国 非国家で新たな動き

地球を覆う大気。人類はここに年間330億トンもの温室効果ガスを下水のごとく排出し続けている=写真出典:アメリカ航空宇宙局(NASA)ホームページ
 この夏、500年に一度という大きさのハリケーン『ハービー』により、テキサス州ヒューストンでは洪水の水深が150センチにもなり、ハリケーン『イルマ』『マリア』も含め100人以上もの命が奪われました。

 カリフォルニアでは史上最悪の山火事もありました。インドやバングラデシュ、ネパールでは、モンスーンによる洪水で少なくとも1200人が死亡し、数百万人が家を失い、西アフリカのシエラレオネで起きたゲリラ豪雨による土砂崩れで、千人以上が命を落としました。

 それと同じ週には、ナイジェリアでも洪水が起こり、10万戸が被害に遭いました。日本でも二つのスーパー台風(21号、22号)が相次いで列島を横断しました。

 このような世界的な異常気象が増える中、ドイツのボンで開かれていた気候変動枠組み条約第23回締結国会議(COP23)は、パリ協定の詳細ルールや各国の温室効果ガス削減の検証方法の方向性を合意して閉幕しました。

 トランプ大統領が離脱を表明し、世界の温暖化対策が難航するという懸念も見られますが、一方では大統領とは違う道を歩むことが鮮明になった「アメリカ」に注目が集まりました。

 カリフォルニアなどの9州(米人口の50%、GDPの54%、温室効果ガス排出量の35%を占める)やアップル、グーグルを含む2500以上もの企業や自治体などが参加する「WE ARE STILL IN(私たちはまだパリ協定にいる)」という団体が米政府の代わりに削減の責任を果たそうという新たな動きを見せています。

 この非国家の団体は、すでにアメリカのパリ協定における削減目標の半分を達成済みです。このように、地球の未来を考えるアメリカ社会の人々は人口も経済も日本の2倍以上というとても大きな規模で削減への歩みを力強くリードしています。

 (鳥取県地球温暖化防止活動推進センター・山本ルリコ)

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