(1)期待の国産エネルギー資源



 −メタンハイドレート(MH)とは。

 深い海の底や永久凍土地帯の地下などの低温で高圧な場所にあり、天然ガスの主成分であるメタンガスを大量に含んだ氷のような物質です。角砂糖一つ分のMHには牛乳瓶1本分のメタンガスが含まれています。たくさんのエネルギー源がぎゅっと詰まっていると考えると分かりやすいですね。

 MHは大気圧、室温状態で溶け始め、発生したメタンガスに火を付ければ燃えることから“燃える氷”と呼ばれています。

 −なぜ注目されているのか。

 エネルギー問題が取り沙汰される中で、クリーンなエネルギーである天然ガスの使用が増えています。日本の1次エネルギーの25%を担う天然ガスはそのほとんどが輸入です。近年の調査でMHが日本の近海に広く存在していることが分かり、国産エネルギー資源としての期待が高まっています。鳥取大の公開講座に多くの方が受講されるなど関心の高さがうかがえます。

 −鳥取大での取り組みは。

 鳥取大は、4月から鳥取県の寄付講座をもとに「メタンハイドレート科学コース」を開設しました。MHの教育研究を専門にするコースで全国初の取り組みです。MHの物理化学や資源開発、地質学、海洋調査などさまざまな分野を横断するMHのプロフェッショナルを育成します。当面はMHの分布や産状などの調査が中心となりますが、将来的にはMHの研究と技術開発を担う人材が育つことになります。

 −MHの将来。

 MHを夢の国産エネルギー資源として活用できれば、社会に大きく貢献するでしょう。鳥取がMHの研究の拠点となる夢をかなえたいものです。その先にはMHを活用した新産業の創出も見えてくるのではないでしょうか。