(3)海洋開発に貢献する人材育成


地球科学概論で学生に講義する明治
大特任教授の松本先生=鳥取大

 鳥取大のメタンハイドレート(MH)科学コースでは、日本海の表層型MHを対象とした調査、技術開発などに従事する人材を地元で育成するため、MH関連分野に共通基盤的なMH概論、地球科学概論、海洋調査基礎論などの科目を開講しています。

 MHは“燃える氷”と呼ばれる通り、その物理的、化学的な性質には氷とよく似た点が多々あります。一方、大きな密度でメタンガスを含む特徴は、氷とは全く異なる結晶構造を持つことに由来します。MH概論では、MHを相手にする技術者に必要となるMHの基礎特性、自然界のMHとその研究史、研究開発の現状などを学びます。

 地球科学概論は、わが国における表層型MHの調査・研究の中核となっている明治大研究・知財戦略機構ガスハイドレート研究所代表の松本良先生が担当します。この講義では、海底のMHの生成と分布を理解するために必要な地質学、地球化学などの基礎を学びます。日本海の形成史が現在の表層型MHの分布に深く関わっていることなど、学生のみならず一般の皆さまにも興味深い内容が含まれます。

 海洋調査基礎論は、夏季に実施する調査船を使用した海洋調査演習とともに、産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門において海洋地質とMHの調査・研究を推進されてきた奥田義久先生が担当します。海底のMHを対象とした地質調査、探査、掘削調査、海洋環境調査などの基礎を学ぶ内容です。

 コースで学ぶ知識と技術は、MHに限らず、海洋底の資源一般の探査、開発においても必須なものであり、広く海洋開発に貢献する人材の育成を目指しています。