公立鳥取環境大学

知力と人間力を養う


 公立鳥取環境大学(鳥取市若葉台北1丁目、高橋一学長)は、環境学部と経営学部の2学部で構成され、「人と社会と自然との共生」の実現に貢献する人材の育 成を目指している。学生たちは10年後、20年後の社会でも活躍できる普遍的な力“TUES−eye”を身に付けようと、学修に日々励んでいる。
 TUES−eye
 「TUES」は公立鳥取環境大学を英語表記した各単語の頭文字で構成。大学の教育プログラムでつくられる「知力」と、思いやりあふれる関わり合いで磨く 「人間力」の交わるところ。大学で育てるものの見方、10年後、20年後でも活躍できる問題解決策を見いだす力のことをいう。

大学のキャンパス
公立鳥取環境大学
【大学情報】
住  所 鳥取市若葉台北1丁目1番1号
電  話 0857(38)6700
設  立 2001年4月開学、12年4月公立化
代  表 学長 高橋 一
事業内容 学部=環境学部環境学科、経営学部経営学科▽大学院=環境経営研究科▽付属機関=サステイナビリティ研究所、地域イノベーション研究センター、国際交流センター、情報メディアセンター
教職員数 132人(学生1237人)


深い教養と英語力重視 新カリキュラムで授業
 
学生は45都道府県から入学。全国各地の友人ができることも魅力

新しく完成した実験研究棟。
 教育改革カリキュラムである公立鳥取環境大学版リベラルアーツが策定され、本年度の入学生から新たなカリキュラムで授業が行われている。学生たちは知力を形成する深い教養と、世界で活躍するための英語コミュニケーション力など幅広い学びを深める。

 新カリキュラムでは、大学の基盤である「環境学」「経営学」は今後ますます重要な役割を担うと捉える。その上で、環境マインドに基づく自然・社会・人文科学をはじめ外国語など深い教養の下地となる基礎教育をリベラルアーツの基礎と定義し、これを深化する教育を進める。

 このため世界の標準語である英語能力、特に会話能力の向上に力を入れる。具体的には、現在の1年生の英語必修授業時間をこれまでの90分から45分に短 縮し、授業回数を年120回から240回に倍増させるとともに、英語必修授業の期間を2年生前期までから同後期までと延長した。

 さらに、文部科学省「地(知)の拠点(COC)」事業の一環として、「鳥取学」の必修化などを進め、地域志向科目群の充実を図るとともに、実際に少人数クラスやゼミで地域に出掛け、連携しながら、課題を見付け解決策を考える授業を充実させている。

 学生は、自分が所属する学部の専門科目、学部基礎科目を受講するだけでなく、もう一方の学部の学部基礎科目も受講できる。これにより、「環境学の基礎を理解している学士(経営学)」「経営学の基礎を理解している学士(環境学)」を取得することができる。

 高橋一学長は「経営と環境それぞれの専門分野の基礎を体系的に学ぶことで、さまざまな角度から物事を深く見て、考える能力を身に付け、今後のさまざまな世の中の変化に柔軟に対応できる人材の育成を目指します」と狙いを説明する。


学外に広がる学びの場 岩美町と連携協力協定
 
協定書に署名した(左から)林昭男副知事、榎本武利町長、高橋一学長=岩美町役場
 学びの場を学外に広げ、地域活性化に貢献しようと、公立鳥取環境大学は5月、岩美町と「連携協力に関する協定」を結んだ。大学の教育・研究活動に必要な地域の資源やニーズの提供を受け、産業振興などの事業を協力して進める。

 同大学が地域との連携協力協定を締結するのは、伯耆町に次いで2例目。同大は自治体と連携して教育や研究を進める大学を支援する文部科学省の「地(知)の拠点(COC)大学」の認定を受けており、学外での教育活動の幅を広げている。

 両者はこれまでも山陰海岸ジオパークや魚食普及など町の地域資源を題材とする研究などで協力。教員や学生たちが地域活性化についての学修や課外活動などを展開してきた。

 協定では、町は地域の特徴や課題といった基本情報をはじめ、住民と交流する機会を提供。学生らは、それらを参考に地域の活動や催しに企画を提案する。町が集約した課題やニーズを基に、大学がジオパークや水産関係の分野で課題解決に向けて研究する。

プロジェクト研究 答えのない問題に挑む
 
プロジェクト研究の成果を発表する学生
 学生が学部や学年の枠を超えて少人数のチームで研究に取り組む「プロジェクト研究」が、教育の大きな特徴だ。学内外をフィールドとして答えのない問題に積極的に挑戦し、自分の力で学び、最善の提案ができる力を身に付ける。

 プロジェクト研究は1、2年生対象の総合演習科目。学生たちは、教員が指定した研究テーマの中から興味あるものを選定。情報を収集し、教員や仲間と討論して問題解決への仮説を立てる。

 さらに、現場に行き、聞き取り調査やデータ収集、実験を行う。その結果をさらに検討し、問題解決のための提案を作成。研究成果をパワーポイントでまとめ、発表する。学内のネットワークでも公開する。

 本年度のテーマは「バイオマス燃料について」「農水産物のブランドの研究」「鳥取の街なかを映像にする」など幅広いテーマが並んでいる。

 これらを通して、学ぶ意欲や好奇心を引き出し、知力を鍛え、教員や地域の人たちとの関わり合いによって人間力を養う。それらを備えた人材は時代の変化に対応でき、30代、40代になっても社会で活躍できるだろう。


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