株式会社 アクシス

人材の育成、IT利活用し社会貢献


 地元の優秀な人材を採用・育成し、エンジニア集団のシステム開発力などを高めることで、常に新事業にチャレンジしてきた。会社を急成長させた太陽光発電 監視計測システム事業で新たなビジネスモデルを模索する一方、海外や首都圏から最先端の仕事を取り込み、鳥取本社をニアショア開発拠点として強化する。地 方創生プロジェクトにも積極関与し、IT(情報技術)の利活用による、社会貢献活動に取り組んでいる。

アクシス本社エントランス
株式会社 アクシス
【会社情報】
住  所 鳥取市扇町7番地
鳥取フコク生命駅前ビル7F
電  話 0857(50)0375
設  立 1993年9月3日
代  表 代表取締役社長 坂本 哲
事業内容 太陽光発電監視計測システム、業務アプリケーションなどの開発・販売、ウェブサイト制作、コールセンター事業、ITスクール事業など
従業員数 102人


創業の地・八頭を活性化へ
「隼Lab」参画 新ビジネス創造拠点に
 
隼Lab.の理念を再確認しながら、取り組み推進に向け意見を交わすアクシスのスタッフ
 八頭町総合戦略の重点事項「八頭イノベーション・バレー」創設に向けたプロジェクト「隼Lab.(はやぶさラボ)」に、地元のIT企業として参画。創業の地が、起業家やベンチャー企業などイノベーターが集まる町となることを目指す。農林業、教育などの分野でITを活用して、地域課題の解決につながる新ビジネスを創造。雇用が生まれ、そこに人が集まる仕組みをつくる。

 現在は、特に教育と林業にITを活用したイノベーションを推進している。

 まず教育×ITについて、隼Lab.を企画推進する八頭町、就職・転職情報サービスを提供するIT会社などと協力し、本年度末で廃校となる隼小学校などを活用して首都圏企業のサテライトオフィス開設やイノベーター人材を誘致。過疎化と高齢化が進む典型的な地方の町で、新たなブランドイメージを構築する。

 次に林業×ITについて、手掛けていきたいのが、地域の強みでもある「恵まれた森林資源」を生かし切れていない林業の活性化。ドローンを使った森林管理の仕組みを検討したり、木材在庫量の情報化などIT化を進め、林家の収入増をサポートしたい考えだ。

 「業務が分からないとシステムは作れないし、経験がないと提案できない」と、来年春にも会社として林業に取り組んでいく方針。

 「情熱で地方を変えたい」と意気込む坂本哲社長は「イノベーターが集まることでビジネスが生まれる。ITと縁遠い林業でモデルをつくり、田舎でもやれることを証明していくのが、隼Lab.の役割であり、当然そこではクリエーターやプログラマー、起業家などを育てる教育も必要だ」と強調。隼Lab.が人材育成の場になることもイメージしている。

 プロジェクトが具体的に動き出すのは、拠点となる廃校跡をリノベーションした来年夏以降になりそう。同社は拠点施設に、サテライトオフィス「隼事業所(仮称)」の入居を予定している。


子どもの発想力 刺激 プログラミング教室盛況
 
若手社員(左)らのアドバイスで、オリジナルゲームを作るプログラミング教室の参加者たち(8月6日、アクシス鳥取本社)
 小学校でプログラミング教育の必修化が検討される中、子ども向けのプログラミング教室が注目されている。8月6、11の両日開いた「TIA(ティア) KIDS(キッズ)」夏休み無料体験会は、キャンセル待ちが出るほどの盛況。子どもたちはマウス操作がメインのプログラミングツールを使い、自由な発想でオリジナルゲームを作るなど、ものづくりの楽しさを体感した。

 地元のIT技術者を養成する「鳥取ITアカデミー」の一環。6日は小学3〜6年の約40人が参加、親子での参加が目立った。

 参加者のほとんどが初めてのプログラミングだったが、社員講師のサポートを受け、敵を撃つシューティングゲームを完成させた。プログラミング教室の様子をテレビで見て、「自分もやってみたい」と思い立った八頭町の中山璃空君(小学5年)は終始笑顔で、楽しそうに取り組んだ。

 親たちも刺激を受けた。付き添いで来場した鳥取市の鈴木孝子さんは「プログラムと動きの関連性が理解できると面白い。IT教育は職種の選択肢も広がり、子どもの将来に役立ちそうだ」と感想を述べた。

 プログラムを解説した同社システムエンジニアの平木崇さんは「プログラムに応じた動きを確認しながら、ロジカルな思考を養ってほしい」と話した。

 同社では今後も定期的にプログラミング教室を開催する。

グローバルな視点
・社員の英語教育に力 ・フィリピンに現地法人開設
 
フィリピンで英語の語学研修に励む社員(昨年)
 首都圏など都市部の仕事を地方に移すニアショア開発拠点として鳥取本社を強化する一方、欧米諸国の進出が著しい英語圏のフィリピンに現地法人を立ち上げるなど、グローバルな視点でビジネスを展開している。

 世界の仕事を手掛けていく前提での海外進出で、欧米からの仕事の受注量が多いフィリピンに現地法人を立ち上げたのが今年1月。鳥取本社のパートナー開発拠点と位置付け、いずれはフィリピンで受注した仕事を鳥取でこなすなどの連携を想定している。

 このため、社員の英語教育に力を入れている。このうち、新入社員は4〜8月まで毎日1時間ずつ、ネット電話サービス「スカイプ」で英会話をレッスン。9月は現地法人があるフィリピンの英会話学校に1カ月語学留学して、半年間で計260時間の充実した英語教育を受ける。

クラウド版リリース  メガソーラー監視計測システム
 
 大型太陽光発電所(メガソーラー)の収束に伴い、基幹事業の一つ太陽光発電監視計測システム事業は、新規販売から保守・運用サポートにシフトする。6月には、サーバーそのものを現地に設置せずインターネット上で運用する「クラウド版」をリリースするなど、新たなビジネスモデル構築に挑んでいる。

 4年前に開発した太陽光発電監視計測システムは現在、大型プロジェクトを中心に国内60カ所で導入されているが、2018年までに新規販売を終えることで、今後は保守・運用する発電所の数をさらに増やしていく。

 クラウド版のメリットは、初期投資を削減できること。担当者は「ランニングコストは月数万円で済む。何百万円もするシステムを入れ替えるのは難しいと考えている稼動済みの発電所をターゲットにでき、乗り換えてもらう」と強調した。

 また、メガソーラー向け製品で日本国内屈指のシェアを持つドイツ・ワイドミュラー社と連携。同社無線監視システム部品のインテグレーターとなって販売、保守を請け負うスキームの確立を目指している。

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