江府町江尾駅近くの東祥寺のとなりに、特別な日を彩るアイシングクッキーのお店ができました。
アイシングクッキーとは、焼いたクッキーの上に砂糖と卵白を混ぜたクリームで絵を描いたり色を付ける、見た目も楽しいクッキーです。
特別な体験を配りたい
店名の「Amane(あまね)」は、お経の一節にある「普く=あまねく」から来ています。
お寺の長女であるオーナーの古川美穂さんにとって、説法などで日常的に聞いていた馴染みの言葉。
あまねくという言葉は、「誰でも平等に」という意味。
古川さんはアイシングクッキーで表現する不思議世界を通じて、特別な瞬間を“あまねく”体験してほしい、と考えています。
ロゴも切手のスタンプ風で、お便りが届くようなイメージにしています。
お店の扉を開けると、そこは異世界。
森の中のジブリのような、不思議の国のアリスのような、映画アメリのような、「Amane」ファンタジーが広がります。
誰もが特別時間を感じられる、”あまねく”クッキー。
ダークで不思議な雰囲気は、どこからきているのか聞いてみました。
「アイシングクッキーの多くはシンプルで可愛い物。
だけど人生も人の心もダークな一面があって。
以前の私は普通にならなきゃって、自分を出せなかったり、何がしたいか悩んだりしていました。
きれいごとだけではないなって思うので、そんなところを表現したいと思いました。
それで一般的な色ではなく、白を使わないようなカラーにしています」(古川さん)
アイシングクッキーの一番難しいところは、焼いたクッキーをデコレーションする卵白と砂糖の色混ぜ工程とのこと。
なんと6段階もの硬さにして、それぞれ色を混ぜて作ります。
調合に時間がかかりますね。
一般的に粉製の卵白を使うため、アイシングクッキーは、硬めの物が多いです。
Amaneでは、生の卵白を混ぜているので軟らかめに仕上がり、2歳でも90歳でも楽しめるクッキーになっています。
基本的にオーダーメイドです。
希望のデザインも受け付けていますが、お任せの方が多いそうです。
アイシングクッキーの注文は、1週間前まで受け付けてくれます。
お祝いや記念日にぴったりな、インパクトがすごいケーキたち
男性からの注文や子どものお誕生日祝い、100日お祝い、還暦祝いケーキなども人気があります。
硬めのプリンケーキはプリンがホールケーキ大の大きさで、上にアイシングクッキーがのっていて楽しさ満点。
切り分けて食べられる硬さです。
月光浴したお茶
シルバーニードルズの茶葉が手に入ります。
これは紅茶で、満月の日のみに摘んだ新芽から作られた希少な物。
古川さんはこの紅茶飲んでいたら、結婚に出産、店舗見つかるなど、引きずられるように人生が上手くいきだす体験をしたので、みんなにもいい事がありますように、と取り扱っています。
以前は、自分の気持ちを伝えることが苦手だったという古川さん。
ダークでかわいいくて、ゴシックデザイン調の装飾が好きだけど、周りの友達には合わせないといけないと思い、言えませんでした。
そんな古川さんが自分を表現できたきっかけの一つは、アイシングクッキーでした。
商品を作るうちに「Amaneさんの雰囲気が好きです」という声が増え、好きな事で喜んでもらえるので自信がつき、背中を押されたと言います。
「やりたいことが分からないという方のお話を聞くと、昔の自分みたいと親近感が湧きます。
とりあえず『いいかな』って思ったら、やってみたらいいと思います。
変わりたい!やりたい!って言い続けると、人が手を貸してくれたり、環境が変わってくることもあるかもしれません」(古川さん)
アイシングクッキーづくり体験会があります。
月に一度、体験会があり、意気込んで参加してきました。
まずは調合具合が独自に研究しつくされた、卵白と砂糖のクリームが入った袋を慎重にカット。
お手本を見ながら練習。
袋の先を毎回拭きとりながら、クッキーに乗せていくのがポイント。
思い思いに目を描いたり、花を作ったりしました。
出来たら撮影会!
なんですかー、この可愛い雰囲気は!!かわいすぎて食べられない、どうしよう。
あっという間の1時間でした。
本格的に習いたい方には、講座もありますよ。
特別な日を素敵に残す
可愛い雰囲気の店内で衣装を借りて、記念日にケーキと一緒に写真を撮る、撮影会が好評です。
アイシングクッキーがデコレーションされたケーキや不思議なティータイムの雰囲気の中で、特別な写真をカメラマンに撮ってもらえます。
ケーキの持ち帰り付きということで、超お得!
お店の雰囲気も味わってほしいですが、郵送もできるので、Instagramからクッキーやケーキをチェックしてください。