水木さん、ありがとう 境港・記念館で「ゲゲゲ忌」 来館者ら命日にしのぶ

 境港市出身の漫画家、水木しげるさんの命日の30日、水木しげる記念館(同市本町)の前庭にメッセージボードや記念撮影パネルが置かれ、長寿にあやかる地元の風習に倣って入館者にキャラメルなどが配られた。訪れた市民や観光客は、思いを文字やイラストでしたためるなどして水木さんをしのんだ。

 ボードには「7年たってもまだまださびしさが消えません」「これからも温かく見守ってください」などのメッセージや水木さんが生み出したキャラクターの絵が書き込まれた。

 鬼太郎好きの長女、菜愛ちゃん(5)ら家族6人で訪れた堺市の会社員、綿谷照菜さん(31)は「『親子2代で楽しくアニメの話ができています。ありがとう』と伝えたい」と笑顔。湯本豪一記念日本妖怪博物館(広島県三次市)の学芸員、伏見由希さん(37)は「妖怪を好きになったきっかけが水木さん。見えない世界を信じる楽しさも教えてくれた」と感謝した。

 水木さんは2015年11月30日、93歳で亡くなった。境港市や生前暮らした東京都調布市では、命日を「ゲゲゲ忌」と称して感謝と哀悼の意を表している。ボードやパネルの設置などは、水木しげるロード振興会や同記念館が実施した。(井川朋子)

 
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